十月の秋晴れの休日、暑さも和らぎ風も気持ちいい日であった。私は前と同じように、彼女の家の方面まで迎えにいった。今回彼女は待ち合わせの駅の駐車場へ車ではなく電車で来た。あの菜の花畑のある半島とは逆方向だったので、彼女が私の家の方面まで電車でいこうかと言ってくれたが、少しでも彼女と長くいたかったため、私が「迎えにいくからいいよ」と言い張った。彼女は「わざわざありがと」と言ってくれた。彼女と二人で会う…
[連載]踏み潰された、菜の花畑
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【最終回】土本 浩太郎
レンズを覗く彼女の髪が、海からの潮風でなびいていた。
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【第6回】土本 浩太郎
盆休み、彼女との初デート…緊張する私は…
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【第5回】土本 浩太郎
メールが友だちのような文面になっていくのが嬉しかった。
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【第4回】土本 浩太郎
「菜の花色のしあわせ」を叶えたい…私は初めてそう思えた。
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【第3回】土本 浩太郎
「しあわせそうだな……」思わずその言葉が口からこぼれた
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【第2回】土本 浩太郎
私は波乗りを、歳をとっても「ずっと」続けていくと決めていた
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小説『踏み潰された、菜の花畑』【新連載】土本 浩太郎
小さな菜の花畑で、一人の男性の遺体が発見された。私である。