【前回記事を読む】ススキ揺れる大利根の河原で始まる物語──熊谷の晩秋と少年の記憶一郎達の過ごした少年時代は、日本が第二次世界大戦の敗戦国という大きな傷跡を背負って復興への道を歩いた苦難の時代であった。そのために当時の子供達の苦労は、想像を超えていた。すべての物資は不足して食べる物さえ事欠く時代、子供達は少しでも家計の助けになればと、どんな事でも進んで手助けを買って出た。当時、今日のように公園や道…
[連載]山並みの彼方へ
-
小説『山並みの彼方へ』【第5回】荻野 敏文
農家の家に生まれて、「家の後を継ぐんだから」と日が暮れるまで農作業。割に合わない重労働だと考えるようになり…
-
小説『山並みの彼方へ』【第4回】荻野 敏文
ススキ揺れる大利根の河原で始まる物語──熊谷の晩秋と少年の記憶
-
小説『山並みの彼方へ』【第3回】荻野 敏文
仲良しの同級生が水遊びで心臓麻痺を起こして死んだ――突然の訃報に子供達は声を上げて泣いた
-
小説『山並みの彼方へ』【第2回】荻野 敏文
熊谷地方の春を告げる聖天様の大祭と子供たちの記憶──ワラボッチ、夜桜、養蚕の音とともに生きた田園の暮らし
-
小説『山並みの彼方へ』【新連載】荻野 敏文
埼玉県熊谷市妻沼(めぬま)は郷土の勇将・斎藤別当実盛公のゆかりの地。冬の熊谷地方の子供達の遊び場は「ワラボッチ」で…