小説 絵本・漫画 絵本 2022.05.20 【絵本】重なり合った私の気持ちを 湖の中に落としてみる 「重(かさ)なりの石(いし)」と重(かさ)なり合(あ)った私(わたし)の気持(きも)ちを 湖(みずうみ)の中(なか)にゆっくりと落(お)としてみる その音(おと)に耳(みみ)を澄(す)ませば それは湖(みずうみ)の深(ふか)く深(ふか)いところに落(お)ちてゆく どこまでも落(お)ちてゆく その波紋(はもん)は私(わたし)の想(おも)いをのせたまま どこまでも宇宙(うちゅう)の果(は)てまで拡(ひろ)がり続(つづ)ける
エッセイ 『アイアムカタマヒ[注目連載ピックアップ]』 【第5回】 宮武 蘭 人形と変わらない右半身。支えがなければ立つことさえできないリハビリ初日 【前回の記事を読む】車椅子で迎えた転院初日──右半身が動かず始まった過酷なリハビリ【理学療法】大きな空間にストレッチなどを行うベッド、歩行訓練のための平行棒、筋トレを行うような様々な器具、小さな階段、そして大勢のリハビリに励む患者さん達……初日のリハビリは、前半ベッドの上でストレッチ。ベッドに移るのもコツがあり、右半身麻痺の場合ベッドの右側に行き、ベッドに対して斜め45度の角度で車椅子を停車しブ…
小説 『愛と慟哭の果て』 【第2回】 和泉 順 ある男に憑依した宇宙からの脱獄者。恋人や妻と死別する運命を繰り返す彼は、憑依した男の愛人を虜にしてしまい… 【前回の記事を読む】死にかけた男が奇跡の回復…しかしその体に宿っていたのは宇宙からの逃亡者だった鳥飼という体を得たことは大変な幸運だった。フォントスは鳥飼に乗り移った直後に、鳥飼の意識領域を自らの生命エネルギーで包み込んでブロックし、意識下にある記憶領域に降りていった。鳥飼は銀行の支店長という役職の割にはまだ四十八歳と若く、比較的裕福で、しかも単身赴任をしていて自由があり、フォントスが逃亡生活を…