第三章 子どもが活躍できる場を与えて自己肯定感のアップを図るのが親の役目かなと
~自己肯定感が低くなる理由とその対策について~
●子どもが学校に行かなくなるパターン
やっぱりな、という感想ですけど、コロナ禍による学校一斉休校で遅れてしまった勉強を取り戻すため、九月一斉入学への制度移行が検討されましたが、早々に見送られました。
この話、高校生の訴えから始まったと思いますが、結局決めるのは大人、大人の都合で決まる。子どもの気持ちなんかほとんど考えてないんですよね。
私はこの大人の都合や思い込みに合わない子どもたちが、[学校に合わない=不登校になっている]と考えています。
子どもが学校に行かなくなる理由は様々ですが、結局子どもにとって居心地の悪い場所になることが原因。多少嫌なコトがあっても、それを上回る楽しいコトがあれば、子どもは学校に行くはずです。
私がこれまで見てきた、子どもが学校に行かなくなるパターンは、だいたい以下の五つにまとめられます。
①友達先輩後輩との関係悪化(みんなと仲良くしなければならない、みんな一緒にクラスで授業を受けるべき、部活で先輩後輩とうまくやっていくべき、という大人の思い込み)
②先生との関係悪化(子どもは先生に従わなくてはならない、という大人の思い込み)
③授業とのミスマッチング(授業がわからない子、つまらない子も一緒に授業を受けるべき、という大人の都合)
④学校規則や行事とのミスマッチング(規則正しい生活をすべき、校則を守るべき、行事は全て参加すべき、という大人の思い込み、都合)
⑤家族との関係悪化(親の言うことは聞くべき、学校には行かなければならない、という大人の思い込み、都合)
これらの関係でつまずいた子どもたちは、何らかの体調不調をきたし、学校に行けなくなることが多いようです。起立性調節障害なども、自律神経の調節が乱れてしまうことから起こります。
しかしながら、学校へ行けなくなった子どもたちには、自分を改めて見つめ直す時間がたっぷりできます。この時間は、とても貴重です。
今の子どもたちは忙し過ぎて、自分は何が好きで、将来どんなことをしたいかを考える暇がありません。そして、自分を惑わすような情報が怒涛のように毎日スマホからあふれ出てきます。
余計な情報にさらされず、ぼーっとする時間も子どもたちにとっては必要なのです。
次は、不登校の子どもに伝えたい私の思いについて、お話ししたいと思います。