制服はたいていの学校にある

制服は公立、私立を問わずほとんどの学校にある。

夏用と冬用があり、フォーマルとインフォーマルの2種類を設定している学校が多い。小学校では、Tシャツやポロシャツに女子はキュロット、男子はズボンというのが一般的だ。女子はワンピースもある。私は個人的にはギンガムチェックのワンピースが好きだ。清楚でかわいい。

中等学校ではフォーマルタイプとして、男女共にブレザーにネクタイがセットされたものが多い。合わせて、男子はズボン(長ズボンと半ズボンがある)、女子はスカートが基本だがズボンの着用も可能だ。スカート丈は概して長めで、ミニスカートを見かけることは少ない。

インフォーマルタイプは、Tシャツやポロシャツにハーフパンツなど、運動のできるものが一般的で、体育の授業でも着用する。授業の前後に着替えることもあるが、体育のある日はインフォーマルな制服で登校してもよいとする学校が多い。

また、多くの学校で「フリー・ドレス・デイ(Free Dress Day)」などと呼ばれる自由な服装で登校できる日を設けている。

制服のデザインや価格、着用のルールには保護者や生徒の意見が取り入れられることが多い。

あらかじめ合意があるので、不満も生じにくいようだ。販売もたいてい保護者が担っている。

学校ごとにユニフォームショップがあり、決まった時間にボランティアの保護者が販売している。リサイクルも盛んで、多くの家庭が利用している。

昇降口はどこ

日本の学校にあって、オーストラリアの学校にないものの一つに下駄箱がある。

日本のように靴を脱ぐという習慣がないオーストラリアでは校舎内も土足だ。だから生徒の出入り口がはっきりしない。入れるところならどこから入ってもよいという雰囲気だ。オーストラリアの学校に「昇降口」という概念はない。

屋内で靴を脱ぐのは、日本に古くからある生活習慣で、学校もそれに倣ってきた。

昇降口は、教職員や来客が出入りする玄関と区別し、生徒の出入り口として使われている。日本でも最近は土足で校内に入る学校が出てきた。

だが、その数はまだ少ない。校舎に入るときは昇降口で靴を履き替え、下駄箱に入れる。だから上履きが必要になる。さらに運動用の靴も必要。それもグランド用と体育館用。運動用の靴で通学することが許されていればよいが、そうでない場合は通学靴が別に必要だ。部活動専用の靴が必要な生徒はさらに靴の数が増える。

近年、日本人の生活様式は変化している。外国人も増えている。靴のまま家に入る家庭もないわけではない。

また、学校生活と家庭生活は別だ。学校で靴を履き替えることの意義を考え直してもよい時期なのかもしれない。ちなみに、衛生面ではどちらがよいのだろう。