アドミニストレーション
事務部門は「アドミニストレーション」と呼ばれている。事務室に専任職員が常駐し、外部からの来校者受付もそこで行う。校長や副校長など管理職のオフィスも事務室に近いところにある。教員室や会議室、応接室なども近くにある。教員室はユニット(棟)ごとにも配置されており、教師は一日の大半をそちらで過ごす。トイレは教職員用と生徒用に分けられあちこちにあり、どこにでも車椅子用のトイレがある。
校地の一角に駐車スペースがある。教職員や来校者のためのスペースだが、時に生徒の車が停まっていたりもする。運転免許を持っている生徒もおり、車での通学を認めている学校もあるからだ。
保護者が車で送り迎え
登下校の時間は学校周辺が車でいっぱいになる。子どもたちを送迎する保護者の車だ。オーストラリアでは道路に駐車スペースが設けられていることが多いが、登下校時はそのスペースが車であふれている。停車の場所や時間を限定する学校もあるが、大規模校では車が延々と連なる。
私が訪問した学校では副校長が毎日車の誘導に追われていた。スクールバスや徒歩で通学する生徒もいるが、多くは保護者の送迎だ。防犯のためでもある。特に、小学生は子どもだけで通学することはほとんどない。日本のような集団登校もない。低学年までは保護者の送迎が義務づけられている。
中学生以上になると自転車やキックボード、スケートボードなどで登校する生徒もいるが、オートバイはほとんど見かけない。登校した子どもは始業のベルが鳴るまで教室に入れない。グランドや通路で待機する。学校は登校時間を限定し、早過ぎない登校を呼び掛けている。教師が出勤するまでは監督者がいないからだ。