学問の問題点
日本文明と西欧文明について、明治維新後の日本は西欧文明を取り入れることにより西欧文明崇拝の進歩的知識人を生み出し、彼等が現代の政財界・学会・教育界を牛耳るようになりました。そもそも彼等の考えでは日本文明と西欧文明には違いなどはないというのです。ここで私が考えている両文明の違いをおさらいしてみます。
a.世間では日本文明は多神教の文明、西欧の文明は一神教の文明といわれています。キリスト教は一神教であるユダヤ教から出て、イスラム教はそのキリスト教から出た宗教であり兄弟の関係にあるのです。
それらの宗教を生み出したのは風土(乾燥地域、草原地域、森林地域)の影響が大きく、一神教は乾燥地域で生まれた宗教であるのに対し、多神教は森林地帯で生まれた宗教なのです。
西欧は森林地域にあり、古くはギリシャ神話にみられるような多神教の文明であったのですが、ローマ帝国がキリスト教を国教とすることで、西欧全域に広がったのです。日本文明は森林地域の多神教の文明であり、かつ自然と一体であるため人間は自然(動物・植物)ともつながっているのです。