本当に伝わるコミュニケーションの正体とは

では、ハートで話すと、どうして言葉以上のものが伝わるのでしょうか? その答えは、「本当に伝わるコミュニケーションの正体はいったい何か?」という疑問の答えと通じるはずです。

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私自身、いろいろ検証して、ようやくその謎が解けてわかったことは、コミュニケーションでは、「声の波動(=声のエネルギー)」の交流が行なわれているということです。コミュニケーションというのは、表層的には言葉や表現力、伝え方によって印象が変わってきますが、実質的な部分で最も影響を与えているのが声なのです。その度合は9割と言っても過言ではないと思っています。

表面上では言葉が行き交っていても、目に見えないところで、自分自身が出している声のエネルギーと、相手が出している声のエネルギーの交流が行なわれていて、その影響のほうが、はるかに大きい――。つまるところ、いくら言葉や話し方を変えたところで、声のエネルギーが変わらない限り、コミュニケーションで起きている現象はなかなか変わらないということです。

しかしそうは言っても、声のエネルギーは、普段の会話のなかでは、なかなか感じられませんので、あまりピンとこないかもしれません。