私はなぜこのおばあさんは私が雨の日にバイクで来ていないのを知っているのだろうと思った。もしかして、友達や知り合いのおばあさんかも知れないと思ったが、やはり見たことのないおばあさんだった。

そうこうしている内に、バスが来た。私とおばあさんはバスに乗車した。そして私の自宅の最寄りのバス停に到着し、私はおばあさんに会釈をしてバスを降りた。

一体、誰だったのだろうと考えながら自宅まで歩いていた。もしかしていつもどこかの家からバイクで行く私を見ていたおばあさんだったのかもしれない。

そしてもし、自宅までの道のりで葬儀の知らせをする看板があったら怖いなあと思いながら歩いていると本当に葬儀の知らせをする看板があった。しかも、その名前は“和子”という女性の名前だった……。

世の中には不思議なこともあるんだなあと感じた一日であった。