14.play P game3
その子は、特にお尻がぷりぷりしていた。ステージ側を見ていると、妙にその子のお尻に目が行くのは、目立って踊っていたからだった。
「はぁい」
外国風に言ってみる。笑顔で答えてくれた。
背中側から、そのお尻に当てて、外国人みたいに踊ろうかと思いながら、できずにいた。挨拶だけ交わした。
その子も相当飲んでいたのだろうか。ウィスキーのロックも飲んだからだろうか。
たまたま1時前だったと思う。その子の近くに行って、喋ろうと思ったんだ、その子は、酔っぱらっちゃっていて、抱き着いて来たんだ、確か、そういうことだった。
こちらも、酔っぱらちゃって、その子に抱き着いた形になっちゃったんだ。そして、外行こうっかってお話になった。
どこか行こうか、っていうこと。手を繋いで、颯爽という気分で歩いた。お酒のせいで、足元は、そこまでおぼつかないはずだけれど。受付に、ゆうきがいたと思う。
「ゆ~きっ!」
結構、大きな声で呼んだ。
「じゃっ!」
手を上にかざして、ひと挨拶すると、その恰好がしたかった、これが好きだ、と思った。女の子を連れて、じゃあと一声、が。
「どこ行く? 看板がある、そこ曲がったとこ、だって、あいてるかな」
商店街の天井側に、ホテルの看板がある。2個並んだホテルは、どちらも満室だった。