わかすぎ歯科クリニック開業した島田雅胤氏が日本の医療の問題点について解説します。

保険医療について

少し保険医療のことを書かせてもらいます。保険医療において医科と歯科ではいろんな面で異なります。まず、初診料と再診料は医科のほうが高いです。

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具体的な数字は挙げませんが、少し不思議に感じます。1人あたりの治療にかける時間は平均すれば歯科のほうが断然長いと思うのに、これはなぜでしょう?

昔は再診料なども歯科のほうが高かったと聞きますが今は見る影もなく、医療費に占める歯科の割合は年々減少し、平成27年度には約2.8兆円(約6.8%)となっています。最近こそ歯周疾患が全身にかかわるということで見直されてきていますが、医科に対して歯科が軽視されていることは確かです。

歯科は自費があるでしょうと医科の人に言われそうですが、自費があるということで保険医療の点数を上げてもらうことを軽視したために現状のようになっているというのは確かだと思います。ですが、正直、保険診療だけでいこうというのはつらいです。

私も、開業当初は自費も少ないために必死で数をこなしていましたし、それは今も同じです。1人あたりの治療にかかる時間の平均は具体的にはわかりませんが、1人あたり最低15分はかかるとして計算すると、8時間ずっと働き続けて1日で32人です。

歯科は設備と技工料などが多くかかるため、経費もかさみ大変です。それに医院の数が過剰ときているため、医科ではあまり聞かない倒産も歯科では多いのです。

歯科医療の簡単な説明について

歯科医療の医科との大きな違いは、保険医療と自費治療というのが加わっていることです。もちろん医科でもありますが、それは特殊な場合においてです。