第1章 幼少期~中学時代
【パブロフの犬】
中学の時、黒岩君という子がいた。その子は頭がよく、愛想がいいため、皆から好かれており、私も仲良くしていた。
何かクラス内で面白いことがあると真っ先に笑っている子だった。
ある日、いつものようにクラスで誰かが面白いことを言った。皆が笑っている中、黒岩君も笑っていた。そして黒岩君は私に聞いてきた。
黒岩君 「何て言ったの?」
いや分からんで笑っとったんかい!!
【黒岩君】
中学の同級生だった黒岩君はとても頭が良かった。
普段はニコニコ笑っているのだが、一度勉強に集中すると、もの凄い集中力だった。
ある日の帰りの会で、黒岩君はテスト前ということもあり、いつも以上に集中して消しゴムを片手に勉強をしていた。
配布物があり、先生はプリントを配り始めた。皆は後ろの席の人にプリントを回していった。
そして、黒岩君にプリントが回って来て、黒岩君は後ろの席の子にプリントを配らず
持っていた消しゴムを配った。
【落とし物】
中学生の頃、授業が終わり、私は友達の木田ちゃんと二人で下校していた。
雑談をしながら歩いていると、道ばたに財布が落ちているのを発見した。財布を拾い、そのまま二人で警察署へ届けに行った。
届けて終わりと思ったが、警察署内の奥の部屋まで案内され事情聴取が行われた。
拾った場所など聞かれ私は答えた。そして、何時頃拾ったかを聞かれた。私は緊張しており、とっさに
「2時13分頃です」と言った。
木田ちゃんは詳しすぎだろと言わんばかりに笑いを堪えていた。