その中で、心を患った人が急激に増えてきました。がん、脳卒中、急性心筋梗塞、糖尿病と並んで精神疾患が5大成人病の一つとして指定されたのです。
それにともない2015年12月に従業員50人以上の企業でストレスチェックが義務化されました。国が企業で働く社員の精神面をサポートすることになりました。ずいぶん時代も変わったものです。
このときに私はある企業で講演をしたのですが、そのときの潜在的なうつ病患者は8%といわれました。現在、その比率が14.7%(出典:「平成30年全衛連ストレスチェックサービス実施結果報告」公益社団法人全国労働衛生団体連合会)にもなっています。
先日もある中堅企業を調査しましたが、やはり約14%がうつ病予備軍でした。100人の企業であれば14人も、心を患っているという現状は、あまりに悲惨です。
社会のシステムに問題があることは明らかだといえます。競争よりも協力、いろいろな国や企業、個人が助け合わなければやっていけない時代です。企業活動と人間の精神の調和がとれた社会を築かなければならないのです。