■出会いと再会

再会というと普通は人との再会を思い浮かべますが、ここではもちろんそれに加え、昆虫たちとの再会に関しても触れたいと思います。

まず、人との再会で嬉しかったことは5年前の2003年に訪朝した際、登山の案内をしてくださった登山案内講師室の室長先生との再会でした。

もう還暦になられるというのに、黒々とした髪やその肌ツヤといい、テンションの高さといい、声の良さにも驚かされました。

まったく歳月など感じさせず、むしろさらに若くなったように見えたほどです。

その理由を聞くと納得せざるをえません。

「え? あの毘盧峰(ピロボン)に159回も登頂されたんですか!?」

毘盧峰とは、海抜1909ⅿある妙香山で最も高い峰のことです。

5年前にその毘盧峰を登った「悪夢」を、私は未だに忘れることができません。

当時、教育学部の学生だった私は、妙香山(ミョヒャンサン)を訪れた際に毘盧峰登山を日帰りで行ったのですが……これが思い出したくないくらい本当に大変でした。

当時、ラグビー部で1年の頃からレギュラー入りしていた私は、体力に自信があったものの見事にその自信も木っ端微塵。岩山で急勾配がずっと続き、お腹もペコペコで、やっと頂上についても帰りが遅くなって暗くなると危険だからと昼食時間を急かされ、登山口を7時出発の19時帰着という強行軍。

山の自然を何一つ楽しむことなく下山したのでした。(しかも前日は現地の人と飲み会やったし……)

先生のお話では、ここの地元の人は2泊3日で登山をするそうです。

その毘盧峰に159回も登っているのですから、健康なはずです。

「妙香山は水も空気も良いからです」と先生は付け加えておっしゃっていましたが、なるほどそれもそのはずです。なんせ河川生態系の頂点に君臨するカワウソがまだいるくらいですから。

そんな話をしているとT氏が講師室で働く若い女性たちの姿を目撃し、「いや〜、あんなに若い子たちに囲まれているからですよ〜!」と突っ込み一同大爆笑。

先生もまったく否定しないことに私も大笑いしました。

「ぜひ、妙香山の昆虫を研究して、この自然の素晴らしさを世に知らしめてくれ!」と先生から励まされ、大きな力が湧き起こってきました。

試し読み連載は今回で最終回です。ご愛読ありがとうございました。

 

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