中村:確かに、お薬も「とりあえず医療」ですよね、先ほど先生がおっしゃった……。

溝口:そうです。高血圧の患者には「とりあえず塩分を減らしましょう」、貧血の患者には「とりあえず鉄分を摂ってください」、目の不調を訴えた患者には「とりあえず目薬を出しておきましょう」、糖尿病の患者には「とりあえず体重を減らしてください」「とりあえず薬を出しておきましょう」「とりあえずインスリンの注射を打っておきましょう」など、実に短絡的なものばかりで、もっと辛辣に言わせていただくと手軽で面倒でない、無難な医療を提供することが第一になっています。

とにかく、御用聞き医者やマニュアル型医療が実に多く存在してますよね。糖尿病患者といったら、予備軍を入れると相当な数の患者が存在していると言われていますが、生活習慣病と一言では片付けられないくらいたくさんの方が命を落としたり、足を切断したり、失明したりしています。この糖尿病患者にしても御用聞き医者によるマニュアル型医療が中心となっているので、合併症(網膜障害、腎臓障害、末梢神経障害の三大合併症)を予防できないのです。

中村:「御用聞き医者」に「マニュアル型医療」、おっしゃる通りだと思います。