夫婦でいるのに孤独

『夫婦でいるのに孤独』は、カサンドラにとっての永遠のテーマです。

私も、休日に家に一人でいるとめちゃくちゃ不安で寂しくて、映画を見ていてもテレビを見ても、友達と会っていても、買い物をしていても、そのときが終わるとギュ~ンと孤独に引き戻されるような感覚でした。

逆にいまは、ほとんど家では一人ですが、まったく寂しくはないです。昔と比べて何が変わったのかと考えるとき、要するに婚姻当時は身近に夫という人間のカタチの生き物がいた。だから私としては、誰かといるのだから寂しくないはずだという気持ちがあった。

でも、誰かといても寂しい場合はあるということです。むしろ、そこにいる人型の生き物が、私にまったく関心がないことで、余計に寂しさを増幅させている。「まさか、そんなことあり得ない」という思い込みで。

そんな人型の生き物よりも、犬のほうがよっぽど私を好きでいてくれたし、関心を持ってくれていた。人型の生き物がそばにいるのに、自分に関心を持ってもらえないということが、これほど人の心を空虚にさせるのだと気づきました。

私たちには無意識に「パートナーとは気持ちがつながっているもの」という思い込みがある。でも実際は、夫婦でも気持ちのつながらない人たちは多い。気持ちのつながる人は、別にパートナーじゃなくてもいいって、そう思えたら、ずいぶん気が楽になります。親でも子どもでも、友達でも親せきでもペットでも、誰でもいいのです。

だから私は、何でもやってみたほうがいいし、どこへでも出かけて行ったほうがいいと思っています。そこには新しい出会いがあるからです。人間は、そういう縁をつなげるために生きているのだと思います。私は、これからはたくさんの人とつながっていきたいし、私と関わってくださる方々に少しでも貢献できる人間でありたいと思っています。

人を少しだけ幸せにするお手伝いができる人でありたい。お互いがお互いをちょっとずつ幸せにできる関係。そんな人たちとつながっていれば、いまここに誰もいなくても心はいつも温かくて、少しも寂しくはない。生きるって、そういうことなんじゃないかなって、私はそう思います。

次回更新は3月13日(金)、21時の予定です。

 

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夫はなぜ結婚したかったのか? 母親代わりに身の回りの世話をしてくれる人間が必要だったから。

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