【前回の記事を読む】不倫関係が始まって4年、二人きりの信州旅行が実現した。愛を確かめ合うため、熱い口づけと抱擁をして眠ったあの夜…
3 愛のめばえとつらい決断
私は照将さんとふとしたことから出会い、身の上話を聞くうちに、私が支えてあげなければと思うようになり、私も夫と不仲であるという同じ境遇の共通点がお互いの心に響き合い、愛が芽生えました。
私の中で、身も心も全てこの人に捧げ、この人を支えたいという母性本能が沸き起こり、もうこの人に全てを任せ、一緒に生きていこうと思ったのでした。
共に幸せな時を過ごすため、仕事の合間を縫って、会う時間を作りました。
デートは東京
付き合い始めから少しの時間でも会う時はいつも東京。私は田舎者なので、「どこへ行きたい? どこがいい?」と聞かれると、「東京へ行きたい」と言っていました。「東京? そんなに行きたいの?」とよく言われました。
初めてデートしたのも東京。
浜離宮と根津美術館は、照将さんからのお誘いで初めて連れていってもらった場所です。銀座での食事、東京ミレナリオ、その他たくさんの場所に連れていってくれました。浅草、浅草寺にも揃ってお参りしました。浅草に照将さんの親類の方のお店があって、案内してもらいました。
明治神宮にも、付き合い始めから何度も連れていってくれました。そこは照将さんの思い入れのあるところで、照将さんから昭憲皇太后のことが書かれた本を渡されました。書道を学んでいる私に、御歌を書にしてほしいとの希望です。照将さんは、私の書が好きでいくつか作品を持っています。御歌もいつの日か作品にして照将さんに渡したいと思っています。
東京へ行った時は、都内のホテルに必ず泊まり、食事をしました。
夜は、必ず男女の営みをして休みます。今まで会って身体を求めて来ないことは、一度もありません。私は愛されていると思ってきました。
十年ほど前のある日、照将さんから連絡があり、東京のホテルに行きました。東京で会議があり、一緒に泊まりたいので来てもらいたいとのことでした。私は仕事を打ち切って行きました。
会議はなかなか終わらず、私はホテルの部屋で、一人暫く待ちました。ホテルの方は、私を奥様と間違えられたようで、とても丁重に接してくれました。私は奥様の代わりなのか、と複雑な思いでしたが、夜は、一つのベッドで眠りました。
照将さんは、この時、二人の愛の営みの動画を撮っていました。これまで何度か動画を撮っていたことがありましたが、このために私を呼んだのかと思うと気がかりで、気持ちのよいものではありませんでした。
私は、照将さんが激しく求めるままに身を任せていました。あの動画は今、どうなっているのでしょうか。その所在が気がかりです。