アドバイスを求められたときは「この事案はこの点が悪かったのです。だから被害を与えてしまった相手をしっかり認識し、こんな被害を与えてしまった」と謝るスタンスが大事、逆に「この点は悪くない、毅然としましょう」などと答えています。
つまり、当事者ではないので見える、世間の目で見た問題点の整理です。実はこの問題点の整理が、当事者になると社内の事情など様々な要因で意外とできないのです。
記者時代は、取材や原稿が行き詰まった時、そもそもこれは「何が悪いからニュースにするのか」という視点で事案を見直していました。
広報担当の時も、自社の事案についてそもそも「何が悪いのか」「誰に、何を謝るのか」を考え、対応や広報に当たっていました。この「そもそも」がポイントなのです。
今や危機対応広報について、よくできた本が数多く出ています。危機対応広報のセミナー、トレーニングもたくさんあります。にもかかわらず、危機対応や謝罪記者会見において過去の失敗事例と同じような失敗で炎上することが続いています。
では、何が足りないのでしょうか。
私は、「何が悪かったのか」「誰に、何を謝るのか」という「そもそも」の姿勢がどこかで忘れられているからではないかと考えています。そのために、この本で頭を整理して、もう一度原点に戻って対応に当たって欲しいのです。
元々、危機事案は「何か悪いこと」があるから「危機」なのです。記者も広報も、つまり攻める側も守る側も、結局はこの「何が悪かったのか」についての攻防です。
記者は「謝るべき人」にきっちりと「何が悪かった」と謝罪する姿勢で臨んでいるかを取材しています。つまり、広報する側は「何が悪かったか」を整理して、「誰に、何を謝るのか」をしっかりと認識して対応できれば、根幹の道を外しません。
そのためには、「事前の備え」、広報だけではなく社内の意識、頭の中を「危機に対応できるようにする」こと、これが結果を決めます。
この本では、備えから始まる様々な段階を追いながら、原点を忘れずにそれぞれの時点で何に気づき、何に注意すべきかのアドバイスをさせていただいています。
これで皆さんが、ダメージを最小限度に食い止める社内の防波堤になっていただければと願っています。
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