第2章 人生における五つの重要事実と心の法則

1 人生における五つの重要事実

(2) 人生における五つの重要事実

②此処(ここ)

人生を生きる上で、次に重要な事実は、自分が活動している場所は、目の前の「此処」(「当処(とうしょ):right here」)だけである、ということである。すなわち、自己が活躍する場所は、グローバルな現代において、大いに変わる可能性はあるけれども、世界中どこにいても、常に自己に与えられたその場所(※注)で、その環境を前提として精一杯生きなさいということに関しては、何も変わりがない。

これを渡辺和子的に表現すれば、「置かれた場所で咲きなさい(渡辺和子[2017]『置かれた場所で咲きなさい』幻冬舎文庫)」ということである。つまり、自分に与えられた現在の場所で、そこがどのように過酷な環境の下にあろうと、そこから逃げ出そうとするのではなく、その場所を最高の場所とし、感謝して、精一杯生きなさい、ということである。

※注 遠くの場所ではなく、自分と日常的に関わり合う場所、すなわち自分が影響を受け、また影響を与えている場所こそ最も重要であり、「この場所で自分は生きて行くのだ」という覚悟をもって、真剣に生きて行くことが、成功や幸せに繋がる。