第2章 人生における五つの重要事実と心の法則
3 心の法則
(3)心の法則の概要
それでは、自己の進化向上によって人生を幸せに生きるための「心の法則」には、具体的にどのようなものがあるのであろうか。これに関して、心の法則の概要は、図のとおりである。
①「因果律(いんがりつ)」は、心の法則のうちで最重要な根本法則であり、人生のみならず、あらゆる存在としての現象が説明できるものであり、善因善果・悪因悪果を示している。この因果律の心境で人生を生きることが、幸せで成功した人生を送るために、最も大切である。
②「健康」は、心身が健やかで良好であることを示すものであり、人生を考える上で、最大の前提となるものであり、これが確保されなければ、他のすべてのものは無益となる。そして、健康な生存を前提とした日常生活においては、心の健康の方が、身体の健康よりもより重要である。
③「一切唯心造」は、心の姿勢が人生のすべてを支配し、造り出している、という生き方の根本原理を示すものである。
④「自他一如(じたいちにょ)」は、人間や物事の関係についての正しい理解のために不可欠な考え方であり、すべてのものは、分離独立して別個に存在するものではなく、相互に密接に関連し、依存し合っており、全体としては一体の関係にある、というものである。
この考え方に基づいて考え、行動すれば、社会や環境まで含めて、調和のとれた、平和で、幸せな人生を過ごすことができる、というものである。そして、これから自然に湧き出てくるのが慈愛・利他(りた)・和・シナジーなどである。したがって、これは幸せや成功のためには非常に重要なものである。