「も~、笑わないで。教えて!」
「少し待って。ワハハハハ」と。
涙を流して笑っている。
「早く! 音楽流して」
やっぱり、回るタイミングで「キャー」とか「アレ~」とか声が出る。その度に手を止めて笑っている。
「今日は終わろう。後、一回で大丈夫だからね」
「へぇ、これでいいの?」
「ああーこれでいいんだ。ルールでジルバの最後にキスをする。それは練習しよう」
ダンスの最後に、クルっと回ってキスをすると教えられた。ダンスって、人の前でキスをするって、大胆なスポーツだ。
二回目の練習。やっぱり、声が出る。
「美樹、これでいいよ。別にプロになるわけでもないし、楽しく踊っていればいいよ。クッククック」
「だけど、ダンスってさぁー、忙しいね」
涼真さん、まだ涙を流して声を殺して笑っている。変な涼真さん。パーティー用のドレスも新調したし、涼真さんもタキシード。準備オーケーだ。
クリスマス会当日。今日はホテルで一泊する。お父様が毎年プレゼントするらしい。それもスイートルーム。ワクワクする。
「今晩は。美樹さん、どうぞ」
「ありがとうございます。今日はとても楽しみに来ました」
「そう、良かった」
「ダンスは初めてですが、涼真さんに教えてもらいました」シャンパンで乾杯。少し、おつまみを頂いてスタートだ。
まずは、ご両親のワルツのダンス。素敵。映画で見るようなダンスだ。
「わぁー、美しいです。素晴らしい」
拍手喝采。
今度は、私達の番です。
「それでは、涼真夫婦どうぞ」
さぁ、頑張るぞ。いつもの曲が流れてきた。リズム良く、涼真さんがリードして始まった。私は「一、 二、 三……」心でリズムを取った。
クルクル回されて、やはり「キャー」「アレ~」とか声が出る。涼真さん、楽しそうに凄く笑っている。かなり長く感じる。息も上がる。
そして最後のポーズ、熱いキスで終わった。
次回更新は1月9日(金)、22時の予定です。
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ホテルのスイートルームでクリスマス会。彼と練習したダンスを披露するが皆に笑われ…「えっ、変でした?」
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