【前回の記事を読む】【セールスイネーブルメント】上手くいかない理由=誰か(大抵はシニアエグゼクティブ・シニア営業リーダー)のある行動
はじめに
セールスイネーブルメントリーダーへのメッセージ
まず、タマラ・シェンクによる序文を読んでほしい。本書に関してセールスイネーブルメントの観点から優れた洞察がなされている。また、この本の活用方法をいくつか次に挙げる。
ビルディングブロックは診断ツールおよびロードマップとして使用可能だ。セールスイネーブルメントの役割を完全なビルディングブロックのフレームワークに照らし合わせ、現在非常にうまくいっていること、改善の余地があることを確認しよう。
ロジックを使って、潜在的な影響に基づき施策の優先順位を付ける。
・ 規則が存在しないなら、作成する。セールスイネーブルメントをどのように定義するか、どの部門と協業するか、何に焦点を当てるか、成功をどのように測定するかについて意見をすり合わせることが成功の秘訣だ。
・ 営業メソッドを新たに導入する予定があるなら、まずそれが自社のビジネスに適しているかどうか確認する。どれほどしっかりメソッドを実装したとしても、それが自社に適していないのなら成果につながらないことが多い。
・ 新しい製品をリリースするなら、製品トレーニングにおけるシナリオベースのアプローチの採用、認定の作成、顧客中心型かつ問題解決型で製品に焦点を当てたメッセージの確立が、その時々における営業マネジメントの運用リズムの再調整より効果的である。
・ 優先順位付けが鍵となる。たとえば100人営業担当者がいて、離職率は5%なのに、離職者を置き換える営業担当者のみを新たに採用する計画を立てているとしよう。
その場合、新しく入社した営業担当者のオンボーディングプログラムを改良したところで、四半期ごとのビジネスレビューや一流の戦略的アカウントマネジメントの習慣などを含む、顧客中心型かつ価値提供型(バリューセリング)のメソッドを現在の営業チームに導入することほどの影響力はない。
すべてのビルディングブロックやシステムを一度に実装できる人などいない。象を食べる方法についてのジョークと同じで、一度に一口ずつ進めるしかない。