第1部 捕獲具開発

3章 仕掛けとその効果

5 複数匹捕獲具の開発

本業の白蟻の仕事が忙しくなる春から秋にかけてはネズミの事を考える暇がない。

本業の事に専念するしかなく、寒くなりかける頃から、今年は何をやろうかということになる。

前述の2009年の暮れから2010年の3月にかけて、とても充実した結果が出せて有頂天になっていた訳だが、その後、どんな場合でもすぐにクマネズミが捕獲できるとは限らないことがわかってきた。

餌付けがなかなかできないケースの方が多く、総じて遊びに来ているような場合にはすぐに入ってくれない。

松山支店には社員たちがいうところの社長室と呼ばれる部屋があり、捕獲具が雑然と積まれていて足の踏み場もない。