絵本・漫画 切り絵 アート 絵本 2025.04.20 【絵本】美しい切り絵で読む、みんなが知っている有名なおはなしの、もうひとつのおはなし。 わたしのはなし 【第1回】 rita 切り絵で読む、みんなが知っている有名なおはなしの、もうひとつのおはなし この記事の連載一覧 切り絵で読む、みんなが知っている有名なおはなしの、もうひとつのおはなし――。いててっ!深い眠りから覚めると、誰かが「わたし」の髪の毛を強く引っ張ります。聞こえるのは、大きな声やリズミカルな足音……?さて、「わたし」いったい誰なのでしょうか。★巻末付録:親子で楽しめる切り絵の作り方。※本記事は、rita 氏の絵本『わたしのはなし』(幻冬舎ルネッサンス)より、一部抜粋・編集したものです。 わたしのはなし
小説 『魂業石』 【新連載】 内海 七綺 沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。 茜色の気配が透明な青を少しずつ蝕む帰り道だった。背の高いブロック塀に囲まれた脇道の暗く湿った闇から、男がじっとこちらを覗いている。瞬き一つしない、暗い沼のような目。変なおじさんだ、と雪子は思った。姦(かしま)しく笑っている亜弓(あゆみ)たちは男にまったく気づいていない。そのまま一緒に通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋をつかんで引っ張られ、後ろから口を塞がれた。叫ぶ暇もなかった。亜弓た…
小説 『女力士右近』 【新連載】 関 勝利 かつてないほど注目を集める女相撲。小柄ながら関取となった彼女はまともに相撲で勝負せず... 「右近関(うこんぜき)、大丈夫でしたか?」問いかけられて意識が戻る。どうやら数秒眠っていたようだ。「はい、大丈夫です」と返事をする。実際、少し強めに踏んだブレーキではなく、雷子(らいこ)の声で目が覚めたのだ。睡眠は十分取っているつもりだが、眠りが浅くなっているのかと右近は思った。女相撲本場所の三月場所千秋楽の前日、桜田(さくらだ)部屋の四人(大関右近、妹弟子の雷子、桜田部屋女将、部屋唯一の男であ…