絵本・漫画 絵本 成長 2024.12.09 寝ている妹に布団をかけ、庭の隅に造った父母の墓に手を合わせると、納屋まで行き鍬を握った。妹も、両親が残したこの畑も… 【前回の記事を読む】ある日目の前で両親がカミナリに打たれて死んでしまった…悲しさと、悔しさと、情けなさに涙がどんどん溢れて… 【イチオシ記事】「リンパへの転移が見つかりました」手術後三カ月で再発。五年生存率は十パーセント。涙を抑えることができなかった… 【注目記事】店が潰れるという噂に足を運ぶと「抱いて」と柔らかい体が絡んできて…
小説 『サトゥルヌス[注目連載ピックアップ]』 【最終回】 花田 由美子 「死んだ妹は、息子さんの子を宿していました」遮断機の下、妊婦が倒れていたことに誰も気がつかず、母子ともにそのまま… 【前回の記事を読む】海外出張から帰国した父と、1年ぶりに再会…父には現地の女性との間に子供ができた疑惑があり…二〇一〇年 悌「こんにちは、あの、加藤さんですね、私は孝一さんの友人の鈴木タカコの兄、鈴木ヤスシと申します」高齢女性にしては背の高いシルエットが目的の人だと確信した。玄関わきに咲き誇る紫のシャクヤクのように真っすぐな背筋をしている。自分に目を上げるその顔の、シワの深さもシミの多さも、彼女…
小説 『千年の密約』 【第3回】 藤基 寛 目の前で衝突事故。宙を舞った男を見た瞬間、背後の青白い影が囁く「あの男、死ぬで」 【前回の記事を読む】幸福から悲劇へ――夫の光が消えた瞬間、姫は愛と死の運命を悟った薫子(かおるこ)は綾小路から京都大学へ向かい鴨川沿いを徒歩で通学している。イヤホンから聞こえるオリビア・ニュートン=ジョンを聞きながら、少し汗を滲ませ歩いている。三回生になり六年制の医学部のカリキュラムは半ばに差し掛かっていた。暫くぶりの梅雨の晴れ間とあって、鴨川を通り抜ける風は心地良い。東山の奥に比叡の山がくっき…