「センセイの一番の本音?」
今では「センセイ」に対する風当たりが強く、特権的なものはほとんどなくなってしまい、私は「センセイ」になったからと言って特別にいい思いをしたという記憶があまりない。
お金の面で言うと、「センセイ」は国会議員であれ地方議員であれ、法律や条例で歳費の額が決められているし、一般に公開されている。それが新聞などで報道されると「歳費が多すぎる」と時おり批判される。いや、よく批判される。
しかし大概はお金にはみんな困っている。議員活動を真面目にやればやるほどお金がかかるからだ。事務所家賃、スタッフ人件費、自動車の維持費、各種会合の会費等々。政務活動費や後援会費、そして借金をして何とかやりくりしているのが実情だ。
世間のイメージほど「センセイ」は全く裕福ではない。昔は「井戸塀政治家」という言葉があった。私財をなげうって政治をがんばって国民に尽くしたので、家・屋敷が井戸と塀しか残らなかったというものだ。今ではあまり聞かなくなったが、政治にお金がかかるのは間違いない。
また、「センセイ」は忙しそうにしていないと、仕事をしていない、さぼっている、イコール税金の無駄遣いと思われてしまう。そんな事情から必要以上に予定を入れ込むことが多く、忙しそうに見せている。
そんな中でも陳情や相談事は多い。頼んでくるときは低姿勢だ。うまく運べばいいが、期待されたように思うようにならないときは、「あいつには力がない」「あの議員はダメだ」と言われてしまう。