孝雄からのメール
一月四日(金)
景子ちゃんがいなくなって、何のやる気も持てずに一か月が過ぎました。僕は景子が思っているより、ものすごく景子のことが好きだった。
化粧をしていた時も、きれいだと思っていたのに、自分がいない間、心配だからやきもち焼いていたし、仕事を始めた時も、家にずっといるのはつまらないだろうから、仕事するのは本当は嬉しかったのに、何かあったら心配で、嫌みなことを言ってしまった。
景子ちゃん、ごめんな。景子ちゃんのことが大好きで、いつも感謝していたのに、うまく会話できなくなって、イライラして当たって、本当にごめんなさい。この孝雄の妻は景子しかいないし、一生景子を愛しています。
反省して、心を入れ替えて仲良く暮らしていきたいです。寂しくて死にそうです。帰ってきてください。お願いします。今までのこと、ごめんな、景子ちゃん。
一月五日(土)
一か月が過ぎたね。景子のことを、いっときも忘れたことなんてなかったよ。景子がいないことが寂しくて、辛くて死にそうです。景子ちゃんが今まで僕に尽くしてくれたこと、全部忘れてないから。
また一緒に暮らせたら、一生、景子を大切にするからね、景子は、自分の生きがいだとはっきりとわかったし、家族が生きていくうえで一番大切だと知った。景子、帰ってきてください。今日は特に寒いけど、風邪ひかないようにな。
佳奈美も元気にしてるか? 会いたいよ。
一月七日(月)
午前〇時四分。今日から仕事です。景子ちゃんがいなくて何もやる気が起きないまま休暇が終わりました。景子ちゃんに帰ってきてほしいです。
いろんなこと、すごく反省しました。僕には景子が、どうしても必要です。二人で力を合わせて生きていきたいです。別れたら今までのことが何も残らないです。一生恨み合って生きるなんて絶対に嫌です。
もう一度だけチャンスをください。僕を信じて戻ってきてほしいです。家族が仲良く暮らせるように必死になって頑張るから。お願いです、戻ってきてください。一生添い遂げると誓って結婚したんだから夫婦でいようよ。景子、今までのこと、ごめんな。
◇
今日も寒いね。景子ちゃんのことばかり考えてます。景子ちゃんがどれだけ自分にとって必要な存在なのかを痛感したから、縒りを戻して一緒に住んでほしい。景子ちゃん、お願いします。夫婦なんだから、もう一度やり直そうよ。
あきらめたら、今までの二人の人生が全部台無しになってしまうよ。景子ちゃんに会いたいです。絶対に景子ちゃんを大切にして頑張るから、お願いします。