第2章 講演会で新構想を発表する

新構想実現のためのビジョン

野党も良い代案を提示して社会を変えることを目標にしている。そこで、私が考えた「食物を通貨の基準にする発想」を、声を大にして提案したいと思う。

食物を通貨の基準にすることは、経済構造の基盤すなわちプラットフォームを変えることであり、経済構造の基盤に大ナタを振るい、メスを入れることでもある。もっと言えば、世の中を平和で穏やかな社会に変えていく構想でもある。

金(ゴールド)は食べられないが、食物を食べないと人間は死ぬ。食物はいかに大事であるかということを人類は悟るべきだ。

今の行き詰まった経済構造を打破して改めるには、この食物を通貨の基準にする構想以外に良い代案があるだろうか? 沖縄の経済構造を変えることができるだろうか?

そのビジョンとしては、まず手始めに私の地元からスタートする「与座ビジョン」というものを考えている。この「与座ビジョン」が軌道に乗れば、次に糸満ビジョン、沖縄ビジョン、日本ビジョン、世界ビジョン……と拡大していく構想である。

最初の与座ビジョンは、具体的に述べると、小規模小作菜園である。まず、私の関係する土地改良が完了した約500坪の畑を15坪から20坪に区分けし、車道も整備して、与座川からパイプで農業用水を確保する。

そして、休息場、農機具置き場、農機具、電力供給、非常勤管理者を配置する計画だ。これが実現したら畑のない市民に小作農地として貸し、自家菜園に利用してもらうのである。

休日に畑で作業するため、野菜は自家菜園で間に合うが、大事なことは土作りだ。葉野菜類は窒素が多い鶏糞等、実になる野菜はリン酸カリが多い牛糞豚糞が適している。

小規模なので、農協やホームセンターで購入できる。