第一章 クルマを運転するときの心構え

クルマを運転するときは……

朝起きて、1杯のコーヒーを飲んだときのようなゆったりした気持ちで運転しましょう。

こんなことを言われて、「何を言っているんだ」「当たり前だろ」と思った人は多いかもしれません。もし、そう思ったのなら、自分自身の行動を改めて振り返ってみてください。

「いつも朝は慌てて余裕がないな」

「なんだかイライラしているな」

「ゆったりとした気持ちからはほど遠い状態かもしれない……」

こう思い当たる人は少なくないはずです。まず大切なことは、自分が慌ただしい状態のまま余裕なくクルマを運転していることを認識することです。毎日が忙しいと、自分が余裕を失っていることに気づくことすら難しいですから、可能な範囲で意識的に落ち着く時間をつくるのです。

心の状態が安定しないままクルマを運転すれば、ちょっとしたことに腹を立てたり、運転が荒くなったりします。そうなれば、事故の可能性が増えることがあっても減ることはありません。