カール・マルクスはこの格差の拡大を約140年前に読んでいた。搾取する側の富裕層はチャンスと努力で富を積み上げたが、それを労働者階級に分配することを拒んできたのである。資産をタックスヘイブンに預ける現象が、現在の経済構造だ。

デヴィッド・リカードは自由貿易を擁護する理論を唱えたイギリスの経済学者だが、彼の比較優位論は、国別での生産が他国の生産より優位であることで、貿易がウィン・ウィンの関係になる理論である。

かといって社会主義国も東ヨーロッパやソ連邦も崩壊したため、生産・分配を社会で管理する計画経済構造、統制経済構造は生き長らえることができなかった。

さらに中国も、体制は共産主義だが経済構造は資本主義経済構造で、ここでの共産主義も行き詰まってしまったのである。

自由生産の資本主義経済構造のアメリカ合衆国も、グローバル(全世界的な意味の流れ)での影響で、貿易赤字が世界1位になり、行き詰まった。

このように、世界の経済構造が行き詰まって人類が危機的状況に向かっていることは、大多数の方々が感じていることである(私に入っているアダム・スミス、カール・マルクス、神様達が、「誠さんはたくさんの神様達や霊魂達が体に入っていることで、生きている人々が死後入ってくることを前提に、貧しい者達に資産を分け与えることを富裕層に勧めることができます」と言っている)。

現在のこのような状況を変えるためには、経済構造の基盤、すなわちプラットフォームを変える必要がある。

そこで私が唱える「食物を通貨の基準にする構想」で、行き詰まった経済構造を打破して、改める改革を目指す。そして、人類が平和で穏やかに過ごせる世の中にするのだ。私がレールを敷けば、誰か後継者が現れる前提となるのではないかと期待している。

今の若者は誰に投票しても状況は変わらないという思いが強いからか、選挙離れが激しいようだ。仕方がないという一面はあるが、かといって自由民主党議員の中には利権に群がる人が多いような気がする。しかし、単に彼らが悪いのではなく、これも仕方がないのである。

【前回の記事を読む】自分のことは後回しにして忘れ、人々のために尽くしたいと考えるようになった