小説 『終恋 [人気連載ピックアップ]』 【第4回】 高生 椰子 初恋の人と40年ぶりに会うことに。待ち合わせ場所で(あの人なら会いたくないな)と思っていると「緑のジャンパーを着ています」と… 【前回の記事を読む】40年会ってない元カノに会いたくなる男の心理って? 男友達に相談すると「俺なら会わん。何かあるで、それ」…嫌な予感がする待ち合わせ場所である梅田駅前のビルに着いたのは約束時間の15分前だった。一階の書店で10分程雑誌の立ち読みをするが、文字が頭に入ってこない。5分前に指定したエレベーター付近に移動すると何となく彼に似た細見で小柄な男性がリュックを背負って立っていた。ちょっと似…
小説 『光と闇の相剋 世界を巡る生命の旅—ツインレイと聖女たち』 【第6回】 髙嶋 郷二 「また会ったね、光の子よ?」――深い眠りの中で、小さな男の子が話しかけてきた。英良はとっさに「かける君かい?」 【前回記事を読む】「僕はもう長くはここに居られない」揺れる影。帰る時間が迫っている中、かけるが伝えたかった思いとは…帰宅後英良はいつものようにビールを一本飲んだ後、睡魔に襲われソファーにもたれてうたた寝をした。夢うつつの中で毘沙門天は言った。「闇の世界での不穏な動きや幼子を引き込もうとする力は、何やらどこか深いところで繋がっているように思われます。英良様の身の回りで起きる偶然に重なる事象も元を辿…