第二章 人生にエールを送ることば

且緩々(しゃかんかん) ―雲門公録―

 

慌てず、焦らず、ゆっくりと……と、いう意味の禅語です。

禅語には〈而今〉という言葉があり、〈無常迅速〉という言葉もあります。時はあっという間に過ぎるから、今を大切にという意味ですが、焦っても結果が出るものではありません。

〈且〉は、ひとまず、とりあえず。〈緩〉はゆるい、ゆるやか。つまり〈且緩々〉は、慌てず、焦らず、ゆっくりと。

急いで見落とすこともあれば、ゆったりした心で得る事もあります。大切なのは“自分のペースで進むこと”。

不憂不懼(うれえずおそれず) ―論語―

 

人生、一瞬一瞬が未知との遭遇です。失敗と反省は尽きません。

過ぎたことをいつまでも引きずったり、未来を(おそ)れて尻込みして時を過ごしていませんか? 心に(やま)しさが無ければ堂々と真っすぐに突き進むべき。結果は必ずついて来ます。

これは人生を後押ししてくれる孔子の言葉です。