第一章 応援

事件をニュースや新聞で知った友人などから次々と連絡が入る。そして藤田先生から電話があった。息子を応援するチームを作ったので、明後日の午後2時から署の前でのアピールを始めてくださるそう。お母さんもぜひ来て声を出してくださいと。

「このことを友人に知らせても良いですか?」と聞くと、ぜひ知らせて、応援に来られる人に来てもらってくださいと言ってくださったので、SNSで訴えることにする。記事を見た人がどんどん拡散してくれればいい。少しでも多くの人に息子の無実を伝えたい思いで、SNSに記事をアップした。

「皆さんに聞いていただきたいことがあります。そして、皆さんにできる範囲で構わないので助けていただきたいのです。ご存じだと思いますが、私の息子は先日突然逮捕されました。身に覚えのない冤罪です。どうしてこんな理不尽なことがまかり通るのかが不思議です。

テレビやネットのニュース、新聞に実名報道されました。容疑者として逮捕され、自白もしていないのに犯人扱いです。今、警察に勾留され、毎日、事情聴取されています。

今年1月、保護者の誤解から強制わいせつの汚名を着せられ闘っていました。校長が保護者の訴えを鵜呑みにし、息子を犯人に仕立て上げました。弁護士を立てて話し合い、3月に解決したものだとばかり思っていました。それが今頃になって突然の逮捕です。逃げも隠れもしないのに、事前の聞き取りもまったくありません。

息子は本当にまじめな性格で、一生懸命子ども達のために、頑張ってクラスづくりをしていました。小学生の時からの夢をかなえて毎日充実した日々を送っていました。自分の将来を棒に振るようなこと、絶対やりません。突然の担任の逮捕で、クラスの子供たちは担任に会えなくなりました。

あんな報道を見れば、世間のたいていの人々は信じてしまうでしょう。でも100パーセントでっち上げの冤罪です。

警察の不当逮捕・冤罪・早く釈放されるように、現在勾留されている署の前で訴えを行います。先生の仲間や友人たちが集まってくれます。明後日午後2時から。新聞社も取材に来てくれます。ひとりでも多くの方に応援していただけると助かります。

これは、留置されている息子が、毎日の取り調べで挫折してしまわないためにも、支援者の声を直に本人に届けるという意味もあります。どうか信念を貫き通して、否認してほしいのです。署名を集めることも考えています。皆さま、助けてください!(代理人母)」