【前回の記事を読む】「告白宣言をしてくれた人」が人生で初めてブチ切れた男性になったワケ
青春した年:恐怖の夜景男
次のドライブはお出かけ日和でした。「お花が見たい」と私が言うとゆり園に連れて行ってくれました。雰囲気の良い場所で二人並んで歩く。何だか嫌な予感がしてきました。
その予感はまたしても、見事に的中しました。園の頂上まで行くと、花絵が見られると聞きずっとお花畑を気にしながら歩いていると、「上に行くまで我慢しとけよ」と彼が私の肩に手を回してきました。無理!! もうボディタッチ復活かよ! 体を触られた瞬間に拒絶反応が出ました。一度「ムリ」と思うと、態度が急変します。私の悪い癖です。
序盤から私のテンションは急降下。ゆり園は地獄でした。写真を撮ろうと言われましたが、即座に断りました。本当は手をつないだりしたかったのでしょうが、写真を断られた時点で彼は察したようです。可哀想に……。でも、そこだけでも察することができたのは偉いぞ! ゴリラ。
その後イチゴ狩りをしたり、カフェで話したりしたのですが、正直、楽しくはありませんでした。やはり、夜景のトラウマがあり、ボディタッチを生理的に受け付けられなかったことに気づき、話をするのも苦痛になっていったのです。
帰りの車中、彼は「こないだ電話してくれたじゃん。あれから心境の変化はあった?」と聞いてきました。
いやー、だからさ。そんなすぐに気持ち変わらんって! ゆっくり待つって言ったじゃん。矛盾してるわ。てかやっぱ無理だわ。夜景がトラウマだわ。
そう叫びたいところだったけど、私はグッとこらえました。その場では曖昧に答え、後日電話で、恋愛対象として見るのは難しいと正直に伝えました。
今後の彼の出方次第ではどっちに転ぶか分からないので、遊んだりはしようという話にはなったのですが、結局彼が仕事を辞めて地元に帰ってしまったので、その後会うことはありませんでした。