【前回の記事を読む】赤字国債が続く現代、「日本の将来に不安はない」といえる理由
第三章 日本の「とてつもなく巨大な宝物」
(3)政府は「日本の将来は大丈夫ですよ」と説明をすべき
まず政府、この場合は財務省だが、国民に「日本の将来は大丈夫ですよ」と懇切丁寧に説明をすべきである。不安を抱えてきた国民の皆さんから不安を払拭して、将来に夢を持つことができるように説明をすべきである。そこが第一歩ではないのか。今まで貯めてきたお金を楽しみのために使おう、という発想の転換が最初に必要なのである。
続いて大切なことは、国民の皆さんが将来にわたって本当に大丈夫だということを実感できる政策を打ち出していくことである。老後を迎えても国に守ってもらえるという制度を作ることが重要である。十分な年金制度の構築については別のセクションで述べるので年金とは別の角度で述べていくこととする。
(4)“ライフポイント制度”はどうだろう!
提案するのは“ライフポイント制度”である。ただこの制度については前提が必要になる。まず、すべての国民の皆さんがマイナンバーを持つこと。そしてキャッシュレス決済や各商店、商業施設、販売会社など、国民の消費が発生するすべての箇所のレジをオンライン化すること。
また、それらの支払い形態から漏れてしまったものについては申告すればデータに加算されること。どういうことかというと、国民の皆さんのマイナンバーに口座を設けて、各レジから上がってくる個人の消費額が口座に加算される。それと共にライフポイントを計算してこちらも口座に加算していく。これらが実現すれば、ライフポイント制度として夢のような政策ができるに違いない。
何をしたいのかというと、簡単に言えば国民の皆さんのすべての消費にポイントを与えて、貯めたポイントを有効に利用してもらうということであり、消費を喚起し滞っている現金を市場に循環させようということである。もちろん各個人のデータは厳重に管理をせねばならないし、流出など決して生じないシステムが必要であろう。
また、各商店や商業施設、販売会社のすべてのレジをオンライン化することも大変な作業であろう。ただ、できないことではない。すべての国民の皆さんの消費にポイントを与えて、貯蓄から消費を引き出すのである。わずかな金利の付く銀行の口座から、ポイントの付く消費にお金を移動させて循環させるのである。