一村一品運動の精神を一歩進めて、物産のみではなく地区各々のいろいろな特色を探し出して分かりやすく構築し、全国を観光地化していく。特色はその地の歴史であったり、人であったり、地形であったり、自然であったり、生き物であったり食べ物であったり、そして一村一品でいう物産であったり、何でもいいのである。

全国のあらゆる地区、自治体で地元の観光資源を掘り起こし人々が行ってみたいと思うようなエリアを作っていく。観光資源の大小はあるだろうが、取り敢えず一生懸命掘り起こしをやってみて行ってみたいエリアを作っていくのである。そこからいろいろな考えが浮かび次の展開に繋がっていくのだ。何かをやってみないと前へは進んでいかないのだ。

全国観光地化改革とは、それら全国の都道府県や市区町村の行ってみたいエリアをまとめて情報を世界に発信していくのである。そうすることにより各地で観光客の誘致に努力をすることになり、ひいてはその地区の人々が自分の住む地区に誇りを持ち、その地区を愛するようになるだろう。そのことが地域おこしなのだ。全国観光地化改革とは地域おこしそのものなのである。

具体的に触れておくが、まず国が各都道府県や市区町村に調査費として予算を配分して観光資源の掘り起こしを促す。ここの部分については既に地域おこしが成功し観光客を誘致することに成功している地区については必要ない。次の段階としてその観光資源を分かりやすく情報発信できるようにまとめることが必要である。これらについても国が予算を投ずるべきである。小さな自治体は予算の配慮がないと前に進めないことが多い。

例えば情報発信のためのキャッチコピーなどを作成するのに民間企業に委託するだけでもそれなりの予算を要するのだ。それなりのクオリティーを持って情報発信せねばならないのである。

各地区の情報が集積できれば、それらを一括してまとめ上げ発信すればいいのだ。これらをネットに載せれば、どこで何をやっているのか一目瞭然である。そして日本全国で何を売りに活動しているのか瞬時に分かる。また、あることについて全国のどこが地域おこしを行っているのかもすぐに分かるのである。

現在、日本では外国からの観光客を2030年に6000万人にしようと目標を設定しているが、それにはもっと国が政策を進めていくことが必要であろう。