パーティーもいよいよ終盤で、カイトがマイクを取った。
「それではお待ちかねのプレゼント交換だ、男子は女子に、女子は男子にプレゼントを渡してくれ。今から、番号札を引いてもらうが、恨みっこなしだ」
「おいボブ、手ぶらでいいと言われてたから何も持って来てないぞ、あの野郎恥をかかそうとしたに違いない」
「ケント、いい事を思いついた。二人の札を引いた女子に、俺達の連続バク転と空中殺法を披露しよう」
「おおいい考えだ。あれならみんなもビックリするさ」
すると二人は9番10番の札を引いた。
「9番10番の札を引いたレディーは、僕達のとってきのパフォーマンスショーをお送りします」
「さあ、ステージを空けてくれ」
二人はステージの両端から連続のバク転で見事にクロスし、ムササビが飛ぶようにステージいっぱいに飛びかった。極めつきは大車輪で、本物のタイヤが大きく回ってるがごとくステージの隅から隅へと転がり回った。さすがにみんな驚いた様子で、拍手が鳴りやまなかった。
だが、カイトは一人つまらなさそうに二人の元へやって来て。
「おいよそ者。せっかく呼んでやったのに主役気取りかよ、さんざん食いやがって。来週の掃除当番は替れよ、プレゼントも持ってこなかったんだからな」
そしてパーティーは大盛況に終わった。ボブとケントはカイトの物言いに頭にきていたが、ステーキとミートローフの美味さにそんな事も忘れていた。