平成二十七年(二〇一五年)九月十二日。戸隠登志夫は、伊豆の地でがん宣告を受けた二年前のことを思い出していた。治療中、窓越しに見える伊豆の大自然を見ながら、「人生」について深く考えた登志夫が辿りついた答えとは――。