上目遣いに尋ねたら、伸親の頰はますます赤くなった。「なんでそう思うんだい?」「あの若いお巡りさん、なんだか疑っているように見えたから」「あぁ、優真は刑事志望でさ、交番時代に事件に立ち会って解決に貢献したら刑事課に行けるって、張り切ってるんだ」「そうなの? でもなにか事件かもって思わせるようなことがあったんじゃない?」「ないない。俺も万が一を考えてパトロールがてら聞き込みをしてるだけで、飛熊署から…
アウトサイダー文学コンテストの記事一覧
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小説『魂業石』【第13回】内海 七綺
あの若い警察官、あの人の息子だったのか。私に人の殺し方を教えた、犯罪者のお手本みたいなあの人の…。笑っちゃう。楽しい。
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小説『魂業石』【第12回】内海 七綺
「子供はまだか」…? 手のかかる異分子は当面、必要ない。夫も義父母も、どうしてそんなに子供を欲しがるのだろう。
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小説『魂業石』【第11回】内海 七綺
暴力は愉快。このクレーマーを殺す夢想は何度かしたが…今日はなんていい日なのだろう。濁った涙を浮かべる小汚い顔よ(笑)
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小説『魂業石』【第10回】内海 七綺
金魚の水槽にCO2添加剤を放り込んだ。やがて金魚の動きは鈍くなり、水面に顔を出した。ぱくぱくぱくぱく、命乞いみたいだ。
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小説『魂業石』【第9回】内海 七綺
「私が殺したいのはあなたですよ。心当たりないですか? 当たったら殺すのをやめてもいいですよ」…余興は楽しまなければ。
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小説『魂業石』【第8回】内海 七綺
家の中に侵入すると、ごみ袋やガラクタだらけ。テンプレすぎて笑ってしまう。人間というより蛆虫だ。おあつらえ向きの夜ね。
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小説『魂業石』【第7回】内海 七綺
行方不明になった老人は、市役所に「ご高説」を垂れる「常連さん」「有名人」だったようだ。いずれにせよ …
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小説『魂業石』【第6回】内海 七綺
「こんばんは。強盗じゃないですよ。これから、生きたままあなたを××します。」――迷惑爺さんが自宅でうたた寝していると…
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小説『魂業石』【第5回】内海 七綺
「偉いわねぇ、本当にいい子ねぇ」傷つけられても笑っている人間が“いい子”だなんて、ものすごい価値基準だ。
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小説『魂業石』【第4回】内海 七綺
蜂駆除業者を呼べと言っても「お前らがやれ!税金泥棒!」と怒鳴り散らす茹でダコ。ついに肩を突き飛ばされ、がしゃん、と…
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小説『魂業石』【第3回】内海 七綺
遺骨からダイヤを生成する? 人の体を使ってこんなにも美しい宝石が生み出せるなんて…もっと近くで見たい、触れてみたい。
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小説『魂業石』【第2回】内海 七綺
父が病死し、一人暮らしの母。リビングは腐海の森で、足の踏み場もない。腹が空いていたのか、私が作ったパンをムシャムシャと…
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小説『魂業石』【新連載】内海 七綺
沼のような目でこちらを覗くおじさん…通り過ぎようとしたら、ランドセルにかけた給食袋を引っ張られ、後ろから口を塞がれた。
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アウトサイダー文学コンテスト 大賞受賞作『魂業石』1月25日連載開始!
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小説『高校生SM 』【最終回】大西 猛
「じゃあ、叶えたいことでもいいよ」あの人との距離を縮める二度とないチャンス、逃したら一生後悔するだろう。必死に考え......「海に行きたいです」
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小説『高校生SM 』【第14回】大西 猛
私は神に祈る気持ちでチョコを差し出した。「食べたら感想聞かせてください」味ではなく、自分の気持ちに対する感想を。
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小説『高校生SM 』【第13回】大西 猛
あの人にチョコを渡すのは私一人で、あの人の魅力を知っているのは私一人。他の人にはチョコをあげる資格はなかった。それがあるのは私だけだった。
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小説『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【最終回】ホエラニア
本当にこのまま弱っていくんじゃないか…不安に駆られた僕が話しかけ続けると、お前はふと顔を上げ、「あのさ、」と…
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小説『高校生SM 』【第12回】大西 猛
「じゃあ、気をつけて帰ってね」...それは一人で帰れという意味だった。あの人に触れられたら、簡単に燃え尽きてしまいそうだった私の体は一気に冷たくなった。
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小説『綻ぶ糸を手繰り寄せ 』【第12回】ホエラニア
「少し、しゃべ、るよ」酷い怪我のまま、配信に来た親友。笑っているけど、僕には、それが本当に笑顔なのか分からない。