愛の癒しの力

この夢には男の人と女の人が登場します。男の人は、右足の親指をひどく怪我しているらしく、かなり痛そうに足を引きずっていました。

気が付いてみると、フォールは目の前にかなりホログラフィックにズームアップされた、男の足の親指を見せられていました。その指は爛れていて、腫れあがり、血が出ていました。明らかに壊疽を起こしていて、膿のようなものがにじみ出ていました。見るからにひどい状態でした。

次に見せられたのは、海岸に近い浅瀬で、そこには、30代前半と思われる女の人が、カジュアルな恰好で裸足で歩いていました。彼女には、どこか人を惹きつける穏やかで落ち着いた雰囲気がありました。

すると再び場面が変わり、フォールは、あの男の人が殺風景な薄暗い病院の廊下を歩いているのを、上から見ていました。その男は、怪我をした足を痛そうに引きずっていて、フォールには彼の辛さと絶望感が見て取れました。その男は、実は、人々を苦しめ抜いて殺した恐ろしい、冷血な連続殺人犯だったのです。今、その男は自分が死にかけていることがわかり、怖がっていました。

再び場面が移り、男は病院のベッドに寝ていて、怯えていましたが、そばには、あの浅瀬を歩いていた女の人が付き添っていました。彼女は身をかがめ、男を優しく抱きしめていました。彼女は、彼がどんな人で何をしたかを知っており、しかも彼にはひどく傷つけられていて、それでもなお、あわれみとゆるしの心を持ち続けていたのでした。

そのことが、なぜかフォールには「わかって」いました。

「すごいなぁ。彼女は彼のことをゆるしているんだ。彼を信じていて、彼がまだ救われると思っているんだ」