少量の食事でも、人並みの活動や体力の維持が可能なのだそうで、それは私にも実感できました。ご飯のお替りをすることが滅多になくなり、肉よりは野菜が中心になってきます。

無論焼き肉だと肉が主役ですし、すき焼きにしても野菜ばかりでは物足りません。ですが、意識して多くの種類の野菜を摂るように心がけもするし、体がそう欲しているようにも思います。

若い時のようには体を動かさないし、その分食事の分量が減って当然で自然です。それでも体はまずまず動いてくれ、仕事だけなら特に疲れたり体力が持たないわけでもない。

車とは違い、少ない燃料で「走行」が可能なのです。ただある時に気づいたのは、登山の場合には、やはりある程度食べた方が元気さを保てるのではないかという一面です。

何の確証もなく、たまたまなのかもしれないものの、前日や当日の朝にしっかり食べておくと、急降下していた体力がいくらかは持ち直す手応えを何回かは感じ取ったことがあります。

普段は食べない量を口にできると、思っている以上に調子がいいことがあったのです。そもそも、元気の二大要素は、睡眠と食事でしょう。

他にもあれこれと要素はありつつも、これを外すことはできません。登山は体力勝負ですから、しっかり眠ってきちんと食べる、これが基本でしょう。食べ過ぎない限りは運動するわけですから、メタボを気にする必要もありません。

最近では山小屋の食事も、なかなか評価できるものとなってきています。アウトドアが、屋内でできることを屋外でも可能にするのとは違うように、山で豪華な食事を出すようなマネはちょっと筋違いのような気もしますが、美味しく内容の充実した食事を山小屋でも味わえるようになってきています。

登山ブームとはいえ、山小屋も商売であり、競争も激化しているといえそうです。あまり下界に近づけるのも問題ですが、登山客が快適な空間を山小屋に要求しているのも否定できず、太陽光発電などの近代設備がそれを可能にしてきているとも考えられます。

山小屋でどんな食事が出るのか、楽しみであるとともに、時にはガッカリさせられることもないわけじゃありません。ただ、ビジネス・ホテルにせよ、街中や駅近くにベース・キャンプを設けられる場合には、話が違ってきます。

ひとりでの遠出を敬遠しがちだった頃からしても、今では食事そのものが旅の楽しみともなっています。必ずしも大都市とはいいません。

地方の中堅都市や、それこそ寂れた町にも、掘り出し物がないわけじゃありません。ありふれた食堂とか定食屋、ソバ屋やラーメン店、最悪コンビニでもイケ弁(イケテル弁当)を置いてあります。