第5章 オンライン社会の出現
今回のパンデミックを一陰一陽の道から見れば、産業革命以後活動してきた人類の積極的な活動は、陽の道をひたすら走ってきたといってもよいでしょう。
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ところがグローバル資本主義の限界や、地球環境の危機的状況を目のあたりにして、新型コロナが陰の道を切り開き、陰陽の調和を図ろうとしていると解釈できます。
陰の道は世界を悲惨な状況に追い込んでいますが、「いずれかの一方に偏することなく、陰と陽とが適当なる時に適当に行われる」と説いており、次なる人類の進化に向かって調和されて、発展成長する道があらわれると考えます。
一陰一陽にあるように、ものごとは、両面で成り立っています。何かを失えば、何かを得ます。失ったものがどんなに大きくても、必ず、別の側面があらわれます。
ちょうど14世紀のパンデミックで、ルネッサンスの道が開かれ、人間性を回復しましたが、今回のパンデミックも、人間の精神に非常に大きな影響を与えようとしています。
17世紀に科学が発展しはじめ、私たちは豊かな物質文明を築き上げることができました。
中でも産業革命以来の発展はすさまじく、産業は高度化され、第一波(18世紀後半)では、それまで富の源であった人間の労働力にとって代わり、蒸気機関の発明が途方もない富を生み出しました。
第二波(19世紀後半)では、電気と内燃機関エンジンの登場によって、電力と自動車産業が生まれました。第三波(20世紀)では、コンピュータ、インターネットなどのデジタル技術によって、私たちの頭脳労働は飛躍的な発展を遂げました。
現在、第4次産業革命にまさに突入したところです。デジタル技術の飛躍的な進展にAI(人工知能)が加わり、私たちの生活は一変しようとしています。