内にいなさい。内にいて、その瞬間にいて、あなたの体の中にいなさい。あなたの魂の居場所に、魂の神殿である体にいなさい。いつの『今』もそこにいなさい。それが『今』という意味です。

内にいるということは、『今』この瞬間のことです。あなたの体の中にいて、あなたの器を満たしなさい。あなたの細胞の中に住みなさい。

内にいなさい。わたしがあなたのドアを叩くとき、あなたに内にいてほしいのです。あなたが内にいれば、訪問客を歓迎することができます。客を待つということは、あなたの最大の喜びとなります。彼らは遠くからやってきます。あなたには内にいてほしいでしょう。

あなたは、内にいる時『本当の自分』になります。内はあなたの中心です。内は宇宙の中心であり、神なるあなたの中心なのです。フォール、わたしのために内にいてくれますか？」

フォールは天使の姿を見ることはできませんでしたが、彼女の上品で柔らかな、それでいて情熱的な声から驚くべきイメージが彼の心に描かれました。フォールは、その瞬間にその場で決めました。

こんなに美しい天使のためなら、いつだってもちろん内にいるさ。彼はその天使の説明の言葉をとてもありがたいと思い、「今ここにいる」ということの意味がわかりかけてきたような気がしました。

彼女は、彼がうつろいやすい考え方の持ち主だということを、とても優しい言葉で教えてくれたのでした。

「そうか、内がぼくの中心なのか」

とフォールは思いました。

「いっときいっときを、ぼくは自分の中心で生きなくちゃならない。いっときそれ自体を、意識して生きなくちゃならないんだ」

その日、その夜は、もうそれで充分でした。彼は眠りながらじっくり味わい、朝になったらもう一度考えようと思いました。明日になったら、また別の天使が来てくれることを願い、祈りましたが、本当に来てくれるかどうかわかるはずもありませんでした。

あくる日の夜、巨大な天使がつむじ風に乗って訪れた時、フォールは思いました。

「うわぁ、今度の天使は絶対に男性だな」

その天使は、あまりに強く、パワフルでした。