予期せぬパンデミックに襲われたいま、向かうべき未来の展望とは。
コンサルティング会社の社長が教える、これからの時代を乗り切るヒント。 新型コロナによって「人のあり方」「人の育て方」は大きく変動した。ウィズコロナの時代にどう働いていくか。本連載で解説していきます。
アフターコロナで、非製造業分野のイノベーションが起こる
話を元に戻します。非製造業分野は、理屈に合わない生産性の低い仕事が目につきます。公務部門ではさらに、生産性が低くなります。私たちはいやというほどそうした経験をしています。
これは具体的にあったことですが、公務部門の人が、3年間かかってもできなかったことを私たちは2カ月で成し遂げたことがあります。しかも10人以上のスタッフに対して、こちらは3名で終えることができました。生産性にしたら、呆れるくらいの差です。
今回の新型コロナのPCR検査が、日本以外はあっという間に態勢を整えることができたにもかかわらず、日本だけがいつまでたっても増やすことができなかったことと同じ現象です。これは製造分野の技術の問題ではなく、非製造分野の象徴である役所の働き方に問題があるのは明らかです。働き方改革を、非製造業の問題として取り組むことで日本の生産性は見違えると思います。
私たちが体験してきた日常スタイル
調査によれば、満員電車に揺られた東京圏の通勤時間は、平日1時間45分(出典:「放送研究と調査」JUNE 2017 NHK放送文化研究所)とありますが、東京在住者に聞きますと自宅からの通勤時間は、片道1時間半ではないかといいます。実感からいえば、往復3時間です。