第1章 幼少期~中学時代

【座高】

私は小学5年生の時から6年生にかけて急激に身長が伸びた。

4年生まで真ん中だった身長が6年生の始め頃には後ろから3番目になっており背の高い友達と競い合っていた。

ある日、身体測定があり、今度こそ1番高くなっているだろうかとワクワクしていた。

先生 「ソート君、身長○○cmで3番目ね」
私 「ちくしょう!!」

次に座高測定があった。
先生 「ソート君、座高○○cmで凄い! 1番よ!!」

私 「……」

【兄の特権】

私が小学生の頃、スーパーファミコンが流行っていた。

私の父は厳しく、ゲーム機を買ってくれなかったので、私はお年玉を貯金してようやく小学6年の時に自分で買うことができた。

私は夜な夜な大好きなプロレスゲームをしていた。

ある休日、またゲームをしようと思ったがゲーム機がどこにもない。私は兄に聞いてみた。

私 「俺のスーファミ知らない?」
兄 「3千円で売れたよ」

兄は私のいない間に父とスーファミを売っていたのだ。

私は布団に潜り込み静かに泣いた。

【スズメバチ】

中学1年の時、学校の行事で恒例の山登りがあった。全校生徒で行く行事だったため、2歳上の兄も参加していた。

登山を終え、友達と下山していたら、別の友達がやって来て私に言う。

友達 「ソート君の兄ちゃんスズメバチの大群と闘おうとしているよ」

何を考えているんだと思ったが、どうやら女子生徒や皆がいる前でいい格好をしたかったようだ。友達の話からすると、

兄 「かかってこい」
とスズメバチに挑んでいたらしい。

そして数分後、兄は病院へ運ばれた。