8月の新連載のお知らせ
花火より長く、心に残る物語。
8月は32作品がスタート!
8月7日(金)
19時~『別嬪9人』矢野 龍王
21時~『鬼がくれた奇跡――父と娘、三十五年目の赦し』間﨑 由美
8月18日(火)
21時~『母が母でなくなった日』英井 創
8月24日(月)
8時~『GOOD DAYS アキミさんと歩く世界』dr kokoppelli
14時~『『扉(とびら)』~今を苦しむ人と、そのご家族、そして「あなた」へ~』森本 明夫
18時~『首ヨガで真我と結ぶ』
20時~『「共感と信頼のサステナ経営」』鈴木 勘一郎/岡 望美
21時~『哀愁の西雲楼――朝の来ない夜はない』竹中 水前
22時~『台所から始まる東洋医学』俵 浩子(HIROCCO)
8月25日(火)
7時~『働きながらFIREを超える――辞めないという最強の選択』広瀬 信頼
8時~『バレー部はじめます』長谷川 潔
11時~『オランダの壺』森下 賢樹
14時~『悲劇のプリンス 有間皇子―史料と土地から読み直す十九年の生涯』宮尾 文也
18時~『アンドロギュノス2 創世因子』安賽 泰史
21時~『コミュ障の歯科医が世界を見たらこう見えた―心のダイヤモンドISD―』露木 良治
22時~『堕天使の詩 あなたも一緒に踊りませんか?』魚住 洋平
8月26日(水)
7時~『人間に向いていない』桜ノ牧 晃
8時~『世界駐在放浪記 A Nomad expat went around the world.』緒方 裕也
14時~『患者のプロになりなはれ』菊地 隆俊
18時~『見えないものが見えるとき―わたしって?』和実 啓
20時~『大丈夫、出産は怖くない!~未来のお母さんとその家族へ~』羽田 健一
21時~『少年トモと失われたサンクローサの伝説』ソラチ
22時~『片腕』淺村 長寿
8月27日(木)
7時~『みんなで生きる 喜びのうちに 平和の裡に』畑野 研太郎
8時~『通信制高校は人生はじまり 令和的・通信制高校の選び方』岩田 彰人
14時~『腎移植という選択―大切な人といつまでも―』丸井 祐二
18時~『人生百花 はつらつと』村上 早智
21時~『千代ちゃんとBobとマヤ』ふらり
22時~『蝶の刻印~少年探偵団外伝~』由布木 まい
8月28日(金)
7時~『全国制覇~不撓不屈の男~』内角 秀人
8時~『馬鈴薯』目込 いくら
14時~『組織で成果を出す「AI推進」の教科書―AI担当者の「次の一手」が分かる―』寺田 昇平
8月7日(金) 19時~
『別嬪9人』
矢野 龍王
禁断の謎解き+デスゲーム+本格推理 謎のピクトグラムが命運を握る―― あなたが・・ 黒幕(真犯人)を・・ 見破るのは・・ 絶望級
し・・に・が・み
「それはなにをする人?」
「私達を殺傷する能力がある人」
9人の女性が誘拐され、堅牢な館に監禁された。
他の誰かを殺さなければ、誰も生き延びられない。
狂気のデスゲームの黒幕は9人の中にいるのか!?
本文をチラ見せ!
はっ!
私はベッドから飛び起きた。
なぜなら目が覚めたら、そこが見慣れない場所だったから。
ビジネスホテルの一室に感じられた。さほど広くもない部屋の中央にベッドがあって、テーブルやクローゼットなどが適当に配置されている。隣にも部屋らしきものがあるが、おそらく洗面所、トイレ、バスルームに違いない。
ただし普通のビジネスホテルとは明らかな違いがあった。部屋には窓が一つもない。窓がないと光が射し込まず、閉塞感、圧迫感…
8月7日(金) 21時~
『鬼がくれた奇跡――父と娘、三十五年目の赦し』
間﨑 由美
父は最低で、最高だった。
昭和の東京。酒、暴力、借金。どうしようもない父と、あきらめない娘。
巨人のONに営業をかける胆力。百枚の葉書に込めた、たったひとつの願い。三十五年後、止まっていた時間が動き出す――。
最低の父だった。それでも、忘れられない。
乱暴で、理不尽で、家族を傷つけ続けた。
それでも父には、人の心をつかんでしまう磁力があった。
娘は怒り、泣き、それでも前へ進んだ。
破天荒な父の記憶。母と娘の長い歳月。
そして三十五年後、百枚の葉書は、父の枕元にあった。
笑えて、泣けて、胸が痛い。
痛みの先に、父と娘をふたたびつなぐ、静かな奇跡が待っている。
これは、どこかで見た家族の話だ。
本文をチラ見せ!
平成と名を変えた最初の年の暮れ、二十三歳の私は二年ぶりに成田空港へ戻ってきた。
お金も持たず住むあてもなく仕事もない。そのうえ知り合いもおらず言葉も話せないのに、初めての海外渡航先であるカナダ・バンクーバーで二年間暮らして、無事に日本へ帰ってこられたのは本当に幸運だった。
京成電車に乗り込み座席に腰を下ろすと、帰ってきたことを実感させる懐かしい風景が窓の外に流れ始めた。稲作の田んぼに建て売りの家々…
8月18日(火) 21時~
『母が母でなくなった日』
英井 創
姿かたちは同じなのに、もう“お母さん”はどこにもいない……。
優しくて社交的で綺麗好きの母が少しずつ変わっていく。
認知症の兆候が出てから、離れて暮らす娘夫婦は不安と心配で身を削る日々。
そしてついに「ひとりで大丈夫。生活できる」と言い張っていた母は、
お金の使い方も忘れてしまっていた――。
愛情ではなく義務だと、もっと早く割り切れたなら、
こんなに辛くなかったのかもしれない。
母が患った<認知症>と、娘夫婦の長い長い闘いの記録。
本文をチラ見せ!
父が他界して間もなく、母が認知症になった。容姿はそのままだが、言動は別人のように変わり、優しかった頃の輪郭も温もりも幻影となって、消えていった――。
この本は、仲睦まじかった母子が認知症により切り裂かれ、母を介護する身内の心の奥に閉ざされる苦悩と罪の意識を、『義理の親が認知症になった側』から可能な限り客観的かつ赤裸々に綴ったエッセイです。
第1章から第5章までは、認知症によって親子関係がどのように失われ…
8月24日(月) 8時~
『GOOD DAYS アキミさんと歩く世界』
dr kokoppelli
お仕事中の盲導犬に触れてはならない 集中力と責任感を邪魔してはならない でもアキミさんはちょっと違います
文武両道のアキミさんと盲導犬キャラウェイの真剣、信頼の毎日
この素晴らしい生き物に触れる喜びと楽しさを存分に伝えたい
本文をチラ見せ!
私がキャラウェイとアキミさんと知り合いになったことは、身の周りの色々些細なできごとや物事に気づき、本当に見える・見るという体験を日々実感する大きなきっかけになりました。アキミさんは眼の見えない方です。その相棒の盲導犬キャラウェイはお仕事中は特に、無駄を排したその動きでしっかりとアキミさんの意に沿って働き、何よりアキミさんの安全を確保する責任を負う、真剣な姿をいつも示してくれます。それでいて大きな…
8月24日(月) 14時~
『『扉(とびら)』~今を苦しむ人と、そのご家族、そして「あなた」へ~』
森本 明夫
10年以上の「心の病」を生き抜いた、長い再生の物語。
ほんの少しあったかい温もりと、ほんの少し前向きになれる光を灯す。
「あなた」の心にそっと寄り添う共感のメッセージ。
がんの発見と手術、そして長く続いた心の病との闘い。
何度も生きる意味を見失いながら、それでも一歩ずつ前を向いてきた。
今、苦しみの中にいる「あなた」へ寄り添い、生きてほしいと願いを込めて綴った一冊。
本文をチラ見せ!
昨夜は、ぐっすり眠れたかな。寝不足? それでも、起きて行動している「あなた」はすごい。そして、このメッセージを目にしていただき、本当に、ありがとう。
このメッセージは、今、この時間を、苦しんでいる、悩んでいる、ツラい想いに悩まされている「あなた」に届いてほしい。そして、生きることに終止符を打とうとしている「あなた」に届けたい。ツラく、苦しい想いを、僕も、今までずっと経験してきたから。
それでも、この状況…
8月24日(月) 18時~
『首ヨガで真我と結ぶ
ヨガ行法と真我 チャクラと真我の関係 クンダリーニ上昇体験 次元上昇と真我の関係』
身体の歪みは心の歪み。 ――本当の自分に還るための処方箋。
薬剤師として病気相談歴53年、沖ヨガ修行歴51年の著者の探求が証明する、真我に目覚めるための実践集。首ヨガ整体・チャクラ呼吸法・内観瞑想・クンダリーニ上昇体験まで。
本文をチラ見せ!
この本の執筆のきっかけとなったのは、2024年10月13日、初めてのマッサージ師に全身、特に首のきつ過ぎのマッサージを受けてから、背筋の微熱と首の凝り、痛みがひどくなり、鎮痛剤を服用しないと眠れなくなったことでした。
さらに呼吸も浅くなり、首の痛みで起き上がることが困難になり、ヨガポーズもやりづらい状態が続き、結局70日ぐらいかけてヨガ整体と呼吸法、自然薬と食事法で苦しい症状を回復させるという…
8月24日(月) 20時~
『「共感と信頼のサステナ経営」
―人と社会をつなぐB Corp(ビーコープ)企業―』
鈴木 勘一郎/岡 望美
利益を追わない企業に、未来はない。利益だけ追う企業にも、未来はない。
100カ国以上で広がるサステナ経営の国際基準――その仕組みと実践法を、日本を代表するB Corp研究者と認証支援の第一人者が徹底解説。『良い会社』が経済をリードする時代の経営戦略がここにある。
本文をチラ見せ!
「利益ばかり追求する企業に、未来はあるのだろうか」
経営者やビジネスマンにとって、最初に発する問いはやはり「いかに売上を伸ばし利益を上げるか」でしょう。どれほど立派な理念を掲げても、売上が不安定で利益が残らなければ、人材も集まりませんし、先行投資も続けられません。売上は企業が前に進むための燃料であり、利益は組織を支える体力でもあります。資金繰りの安定化、コスト構造の見直し、リスク管理の徹底など、経営…
8月24日(月) 21時~
『哀愁の西雲楼――朝の来ない夜はない』
竹中 水前
拾われた命が、夜に咲く。
これは、霧の五木村が生んだ或る女の一生だ。
口減らしで売られた十四歳の娘が、日本有数の廓の頂点に立った。
愛した男がいた。ただ一人の男が。
だがその恋は、永遠に報われてはならなかった。
二人の間には知られざる運命が眠っていた。
赤ん坊は、ヒロ子と名づけられた。
売られた命が、芸妓・芳野として廓の頂点に立った。
哀しみを抱えた女たちが、ある夜、日本で初めてストライキを起こした。
芳野は、ただ一度だけ、女になろうとした。
その恋の果てに待つものが、これほど哀切な真実だとは。
霧は、晴れなかった。
本文をチラ見せ!
一星さえも見えない漆黒の闇の中、一隻の船が東シナ海の荒波に翻弄されながらも、確実に九州を目指して進んでいた。船倉には三百人程の男女がじっと寡黙に揺れに耐えている。何という忍耐力だ。時々聞こえる乳飲み子の高周波の鳴き声と船がきしむ低周波の音が奇妙なアンサンブルを醸し出している。
突然団体の長(おさ)らしき男が演説を始めた。
「我々は今、日本という国に向かっている。仲間たちはすでに長年かけて華僑という確固…
8月24日(月) 22時~
『台所から始まる東洋医学』
俵 浩子(HIROCCO)
日々の食卓によりそう、シンプル薬膳
なんとなく調子が出ないとき、旬の物を食べてみる。
そんな小さな一歩から始まる「台所の養生」を、この一冊に。
薬膳を学んだ著者が届ける、健やかな毎日をつくる食材選びと、日々の食の楽しみ方。
かんたんレシピ付き
本文をチラ見せ!
私は、主婦として長年生活してきましたので、特別な技術はなく、これから磨こうとする目標などもありません。ただ、家族の食べるものを作ることを中心にやってきました。
自分の両親は実家に住む弟に任せ、義理の両親が体調を崩すことが増えてきた頃は、我が家に鍼灸の先生に来てもらい、夫の両親を家まで車で送り迎えして我が家で治療を受け、先生がお帰りになったあとは夕食を両親とともに食べ、家まで送り届けるという生活を日曜日…
8月25日(火) 7時~
『働きながらFIREを超える――辞めないという最強の選択』
広瀬 信頼
FIREしない、という最強の選択。 辞めなくても、人生は自由になれる。
資産があっても会社をやめなかった理由。
融資・成長・信用・家族――
「持ち続ける」ことでしか見えない景色がある。
FIRE(早期退職)がもてはやされる時代に、著者はあえて会社を辞めなかった。
資産が増え、時間の自由が見え始めても、「辞める」という選択を急がなかったのはなぜか。
本書は、会社員という立場を“制約”ではなく“最大の武器”として使い切りながら、人生の自由度を高めていく一人の実践記である。
安定した収入と信用を活かした資産形成、複数法人の運営、不動産や太陽光発電への投資。その過程で著者が直面したのは、成功の高揚よりも、むしろ「お金が増えることへの恐怖」だった。
資産規模が拡大するにつれ生まれる不安、欲と理性の葛藤、そして「辞めなくても自由でいられる状態」をどう築くか。
本書では、数字や理論だけでなく、そうした感情の揺れも包み隠さず描かれている。
大きな決断をしなくても、特別な才能がなくても、人生の選択肢は増やせる。
会社に残ることも、辞めることも、自分で選べる状態をつくる――
それこそが、著者の考える「FIREを超えた自由」だ。
将来に漠然とした不安を抱える会社員、FIREに違和感を覚えている人にこそ読んでほしい一冊。
本文をチラ見せ!
コンビニで買った弁当を机に置き、何気なく新聞を開いたあの夜のことは、今でも妙に記憶に鮮明に残っています。
まだ少し温かさの残るプラスチック容器からは、かすかな湯気が立ち上り、電子レンジの余熱と醤油の匂いが、どこか生活感のある空気として部屋全体にゆっくりと広がっていました。社宅の部屋はいつも通り静かでしたが、その静けさは単なる無音ではなく、どこか自分の内面と向き合わされるような、不思議な重さを伴って…
8月25日(火) 8時~
『バレー部はじめます』
長谷川 潔
できなくてもいい。 それでも、はじめる。
バレーボール経験者、ほぼゼロ。
整列もままならず、ボールを怖がる生徒もいる。
それでも彼らは、「バレー部」をはじめた。
知的障害や発達障害など、それぞれの困難を抱えた生徒たちと教師が、小さな成功と失敗を重ねながら、少しずつチームになっていく青春の物語。
本文をチラ見せ!
総理大臣が突然、学校の一斉休校を発表してから約二年後。私は生まれ育った新潟市で特別支援学校の教員になった。
地元の高校に通っていた頃は、東京の大学に進学することが夢で、将来は東京で暮らすことこそ幸せと思っていたのだが、いざ都内で生活すると今度は無性に故郷が恋しくなってしまった。
新型ウイルスは、私の学生生活にも就職活動にも大きな影響を及ぼしたが、どうにか希望どおりUターン就職を果たした。
新任教師としての苦労や…
8月25日(火) 11時~
『オランダの壺』
森下 賢樹
幻冬舎ルネッサンス主催『第7回ルネッサンス新人賞 特別賞受賞』特別賞受賞作品。
「傷は隠すんじゃなくて、金で飾るんだよ」
幼い娘を事故で亡くし、消えない自責と悪夢を抱える不動産業者・麻田。
霊が見えるという謎めいた女性と出会い、そして彼女が残した「九州に縁がある」という言葉。
その意味を知らぬまま辿り着いた先で、約二百五十年前にオランダ人がしたためた一通の手紙を見つける。
時を越えて差し出された言葉に、ひとりの父が再び生へと歩み出す。——魂と救済の在り処を静かに見つめた物語。
本文をチラ見せ!
「最初、どこからかしら」
最近すっかり見なくなった丸目四灯のGT車の後部座席に乗った年配の客が聞いた。のんびりした口調だ。
麻田(あさだ)大輔(だいすけ)は明治通りへ左折しながら、
「表参道です。そのあと、南青山、広尾の順に見ましょう」
五月の風は爽やかだが車内は暑い。体格のよい麻田は額の汗を拭い、
「ありがたいです」ルームミラーで客を覗いて言った。
「どうして」
「それは」麻田は助手席に置いた名刺をチラ見し…
8月25日(火) 14時~
『悲劇のプリンス 有間皇子―史料と土地から読み直す十九年の生涯』
宮尾 文也
その「謀反」の真相は――。
悲劇の皇子は、いま甦る
有間皇子、十九歳。
彼はなぜ、悲劇的な結末へと追いやられたのか。
『日本書紀』の記述、万葉の歌、そして藤白坂に残る記憶。
史料を読み、土地を歩く。
その先に見えてきたのは、一人の皇子の運命を左右した非情な構図だ。
有間皇子は、本当に「謀反人」だったのか。
本書は、その通説に真正面から異を唱える。
『日本書紀』の行間を精査し、万葉集に残された二首の歌を読み直し、ゆかりの地を歩き検証したとき、浮かび上がったのは、朝廷の論理によって
封じられた皇子の声である。
十九歳で藤白坂に散った命。
だが、その名は消えなかった。
有間皇子は、悲劇の人である。
いまなお日本古代史を揺さぶる“もう一つの真実”そのものなのだ。
本文をチラ見せ!
「『万葉集』四千五百余首の中に、たった二首しか残していないのに、忘れられない人―それは有間皇子(ありまのみこ)」作家の永井路子氏の『よみがえる万葉人』(読売新聞社)に収められている「白鳥の皇子―有間皇子」の冒頭の一文ですが、この言葉が有間皇子という存在を実によく表しています。
「磐代(いはしろ)の 浜松が枝を 引きむすび 真幸(まさき)くあらば また還(かへ)り見む」
「家にあれば 笥に盛る飯を 草枕…
8月25日(火) 18時~
『アンドロギュノス2 創世因子』
安賽 泰史
神が創りしこの完全な肉体は、奇跡か悲劇か――。
孤島の病院に隔離された少年の名は、ノア。
しかし彼が名前で呼ばれることはなかった。黒塗りのカルテ。記号に変えられた命。担当医・真鍋凛が目撃したのは、医療という名の封印。
――彼らは異形か、それとも奇跡か。
“ひとりの人間”として生きるための闘いが始まる。神と科学が交差する、慟哭の医療サスペンス。
本文をチラ見せ!
ニューヨークの朝は、薄い霧の膜を一枚だけ残して、いつも突然に始まる。
イースト川から流れてくる風が、街のビルの隙間を磨くように通り抜け、路上の古いゴミ袋の匂いも、焼きたてのベーグルの匂いも、同じ速度で遠ざけていく。
瀬戸崎(せとざき)亜佐美(あさみ)は、ロングアイランドの自宅コンドミニアムの窓際に立ち、カップの中の黒いコーヒーを少しだけ揺らした。
ガラス越しに見る街は、いつまで経っても“生活”というより…
8月25日(火) 21時~
『コミュ障の歯科医が世界を見たらこう見えた―心のダイヤモンドISD―』
露木 良治
世界の見え方が根底から覆される
人はなぜ分かり合えないのか。その答えは能力でも性格でもなく、「構造」にあった。
著者は自身の孤立や挫折、医療現場での経験から、人間の内面を「感覚→情動→理解」の流れで捉える理論を構築。
さらに、人と人の関係の向きや力学を図式化し、摩擦の正体を明らかにする。
本文をチラ見せ!
コミュニケーションが得意とは言えない私は、文系の大学を卒業し、民間企業に就職し、人付き合いの中で何度もつまずいた。
やがて再受験を経て歯科医師となり、医療の現場に身を置くことになる。振り返れば、その道のりは決して一直線ではなく、遠回りと挫折の連続であった。
その過程で私は、「人はなぜ分かり合えないのか」「なぜ善意がすれ違うのか」という問いを、手放すことができずにいた。
そして、探し続けること約六十年…
8月25日(火) 22時~
『堕天使の詩 あなたも一緒に踊りませんか?』
魚住 洋平
たとえ彼の翼が折れようと、「約束」はきっと守られる
堕天使と呼ばれた少年は、みんなを幸せで包み、そして風になった……。
いつも全力で駆け抜けた少年の、20年間の軌跡を鮮やかに描く眩い青春ストーリー。
優しさと強い気持ちがあれば、人間は前に進める。そう教えてくれる1冊。
本文をチラ見せ!
「詩(うた)、ちょっとお母さん手が離せないから、さくら起こしてきてくれる?」
半分眠っている状態で着替えていた詩は、
「分かった~着替えたら起こしてくるよ」
「ありがと~」
靴下を履き終わった詩は奥の部屋に向かい、
「さくら~もう朝だよ。起きろ~」
と声をかけました。
布団から少し顔を出したさくらは、ちらっと兄の姿を見た後に、またごそごそと布団の中にもぐってしまいました。
「さくら起きてよ~お兄ちゃんがお母さん…
8月26日(水) 7時~
『人間に向いていない』
桜ノ牧 晃
断絶の闇の中で、三十の魂がつぶやいた。
言葉が、あなたの“喉”を掻き切る。「普通」という刃で裁かれ、「市場価値」という檻に入れられ、「タイミング」という名の運命に飲み込まれてゆく――。
現代社会の不条理を鋭く抉り、すべての不適合者の魂を代弁する三十の詩的独白。
完璧な仕事、理想の愛、正しい生き方――輝く規範の影で、誰もが一度は感じる。
「どうも自分は、この世界にうまく合っていないらしい」と。
それは告発でも悲嘆でもなく、あなたが押し殺してきた声の、正確な転写である。
「なぜなら、すべての人間は、そもそも人間に向いていないのですから」
――本文より
本文をチラ見せ!
私たちは あまりにも多くの「あるべき姿」を知りすぎてしまいました
完璧な仕事 理想的な愛 正しい生き方 そして 強要される「ウェルビーイング」……
そんな輝く規範の影で 誰もがふと感じることでしょう
「どうも自分は この世界に うまく合っていないらしい」と
この詩集に収められたのは そんな不完全な魂が 断絶の闇中で呟つぶやいた 三十の独白です
その言葉は 様々な日常の片隅から溢(あふ)れ出た「或(あ)る声…
8月26日(水) 8時~
『世界駐在放浪記 A Nomad expat went around the world.』
緒方 裕也
五つの国で暮らして知った、世界の広さと人間の面白さ。
海外駐在員として、スペイン、メキシコ、オランダ、ロシア、フランスの五か国に赴任した著者が、各地での仕事と暮らしを通して得た実感を綴る異文化体験記。
情熱と頑固さを併せ持つスペイン、陽気さの奥に哀しみをたたえるメキシコ、合理性と独自の価値観が息づくオランダ、広大な大地と深い文化を持つロシア、洗練と複雑さが交差するフランス。旅では見えない国の素顔が、駐在員ならではの視点で描かれていく。
食、歴史、芸術、国民性、ビジネス習慣、そして現地で出会った人々との交流。異国で戸惑い、驚き、時に笑いながら働いた日々を通じて、世界の多様さと人間の面白さ、さらには日本を外から見つめ直す視点が浮かび上がる一冊。
本文をチラ見せ!
インターネットやスマホの普及によって、今や、世界中のありとあらゆる情報が自分の手元で見られるようになった。また、テレビから一方的に流される情報をただ受けるだけでなく、自分の興味がある地域について、観光やグルメから政治や歴史に至るまでのあらゆるテーマの情報を幾らでも深堀りして調べられる時代にもなった。それでもなお、実際にその地に行って、自らの身体で何かを感じることで得られる情報には遠く及ばない。…
8月26日(水) 14時~
『患者のプロになりなはれ』
菊地 隆俊
リハビリは頭を使ってやらなあかん!
回復は患者の覚悟で変わる
脳出血による片麻痺を経験した著者は、自らの体を“実験台”にして回復の道を探り続けた。
違和感を見逃さず、工夫を重ね、失敗しながら前へ進む。
医療任せでは終わらへん――これは、受け身の患者で終わらないための記録である。
49歳で脳出血に倒れ、左半身麻痺に。
救急搬送、手術、長いリハビリ、復職への葛藤、独居生活への挑戦――
思うように動かない体と向き合いながら、少しずつ生活を取り戻していく。
急性期から維持期までの歩みを克明にたどる実践の記録。
患者として生きるとは何かを、当事者の視点で描き出す。
本文をチラ見せ!
15年前、単身赴任先の京都府北部で、一切の予兆はなく脳出血を発症し、左腕と左脚の運動機能のほとんどを失った。前日はゴルフに行っていた。前夜は酒を飲んでいない。
当時、私は49歳11か月。皮肉なことに、50歳になったら一度脳ドックを受けようと考えていた矢先であった。
私は、動物園に勤務していた元獣医師である。動物園の改修や阪神・淡路大震災の復旧に関わったことがきっかけで、集客施設のリニューアル工事とその…
8月26日(水) 18時~
『見えないものが見えるとき―わたしって?』
和実 啓
「人と違う自分」は、あなただけの可能性
“例外”を“個性”として見つめ直すとき、生きづらさは自分を知るための光になる。
孤独や不安のなかに埋もれていた自分自身の価値を、
少しずつ掘り起こしていく――
読むほどに、心の見え方が変わっていく思索の書。
本文をチラ見せ!
“見えないものが見える”とは、決して幻視(げんし)ではありません。幻視とは実際には存在しないものが視覚的に見えてしまう現象です。認知症、神経疾患や薬物などによって起こります。
本書では“見えないものが見えるとき”は、普段気がつきにくいことや見えにくいことが、周囲の条件・状態やそれ自身の変化で見えるようになったときです。存在を示すサインが灯ったとき、とも言えます。しかし、そのサインは簡単には気づきません。…
8月26日(水) 20時~
『大丈夫、出産は怖くない!~未来のお母さんとその家族へ~』
羽田 健一
頑張りすぎなくて、いい。 一人で抱えこまなくて、いい。
<リード>
妊娠中の「食べちゃダメ」は本当? 体重管理はどこまで必要? 出産の痛みや無痛分娩、産後うつ、育児の悩みまで。妊娠・出産・産後に押し寄せる「これでいいのかな」に、産婦人科医がやさしく答える。
不安をあおる情報から少し離れて、心をふっと軽くする一冊。
ネットで検索しては、気づけば夜中まで画面とにらめっこ――そんな経験はありませんか。年間400件前後のお産に立ち会う産婦人科医が、妊娠・出産・産後の揺れる気持ちに寄り添いながら、情報過多による思い込みをやさしくほどいていく。不安にのみ込まれず、比べすぎず、自分のペースで母になる時間を歩むためのメッセージ。
本文をチラ見せ!
出産したこともないのにどうしてそんなにお産が怖いの?
どうしたら出産を怖がる妊婦さんの気持ちを落ち着かせてあげられるのだろう?
妊婦さんはどうして知らなくてもいい情報を探しに行って、心乱されているのだろう?
医師として28年、産婦人科医として24年、開業医として12年、毎日の患者さんとの会話の中でこんな疑問を持ちながら診療しています。そんな疑問を持ちながら、実際は妊婦さんやこれから妊娠・出産に臨もうという…
8月26日(水) 21時~
『少年トモと失われたサンクローサの伝説』
ソラチ
怖くても進む。その一歩が、世界を変える。
トモは決して特別な英雄ではなかった。怖がりで、迷い、父に守られてばかりの少年だった。けれど、苦しむ誰かに手を伸ばし、見えない光を信じ続けた時、彼の旅は世界の運命を動かし始める。水と光を失った大地に奇跡を取り戻す、少年の成長と再生のファンタジー。
本文をチラ見せ!
トモは、かつて川辺であっただろう岩場に腰掛け、辺りを見渡すと、誰も見ていないことを確認して、そっとメガネを額へとずらした。すると、わずかに残る一筋の細い水面が、太陽の光に照らされてキラキラと輝き、不思議な幾何学模様を作って、トモの左目へ飛び込んできた。
「あはは! やめろよ」
トモは思わず声をあげて笑い、光の模様がダンスする様子を見ていた。耳を澄ませてみると、何かおしゃべりしているような、歌っている…
8月26日(水) 22時~
『片腕』
淺村 長寿
愛とは何か、骨が叫ぶ。
恵まれぬ境遇に生まれた源次郎は、戦場で所持していた水が縁でトシと出会う。
上官に背き彼女を救った代償は右腕だった。
女は命を賭して彼を守り、
彼は骨となった愛を捜し続けた。
読み終えたとき、必ず涙が落ちる。
本文をチラ見せ!
最初の棺は誰も戦争と呼ばなかった頃に届いた。
白木の箱の冷たさだけが、この国の言葉より先に真実を告げていた。
その時はまだ戦争が始まったと誰も思っていなかった。政府は、これは戦争ではない事変だと言っていた。
だが、町出身の一人の若者が満州で戦死した。
彼は町の人から、「しっかり務めてくるのだよ」と日常の挨拶のように通りで声を掛けられ出兵し、彼も、見送った方もこれは兵役の一環で、またすぐ帰ってこられると…
8月27日(木) 7時~
『みんなで生きる 喜びのうちに 平和の裡に』
畑野 研太郎
それでも、共に生きる道はある。
祈ることは、決して無力ではない。絶望の時代にあっても、人と人とが共に生きる道はきっとある。バングラデシュで10年間にわたりハンセン病治療に携わってきた医師である著者が、平和への祈りと願いを静かに、そして強く語る。「平和とは何か」。先の見えないいまを生きる私たちに、深く問いかける一冊。
コロナ禍、ウクライナ侵略、パレスチナ・ガザにおける飢餓――不安が渦巻く時代の中でも、人は隣人を愛し、平和な世界をつくる側に立てる――その確かな希望が、ここにある。JOCS(日本キリスト教海外医療協力会)会長として途上国の人々に寄り添い続けた著者が問いかける、静かな祈りのメッセージ。
本文をチラ見せ!
喜びのうちに日を過ごそう
それは、たやすいこと
隣人を愛し
共に生きることを喜べばいいだけのこと
隣人とのあいだに平和に生きるだけのこと
喜びのうちに日を過ごそう
それは、たやすいこと
愛するとは大切にすること
共に大切にし合うだけのこと
それで、私たちは平和でおられる
喜びのうちに日を過ごすことができる
喜びのうちに日を過ごそう
それは、ときにはむつかしい
大切にされない自分がいる
愛されない自分がいる
それに気づいてしまった…
8月27日(木) 8時~
『通信制高校は人生はじまり 令和的・通信制高校の選び方』
岩田 彰人
その選択は、 間違ってない。 子どもの可能性を広げる一歩だ。
通信制高校は、いま大きく姿を変えている。
従来のイメージとは異なり、多様な学びと成長の機会を提供する場へと進化している。
本書では、制度の仕組みから学校ごとの特徴、進路の広がりまでを体系的に整理。
20年にわたり現場を見てきた著者が、子どもにとって納得できる進路選択のための考え方を提示する。
本文をチラ見せ!
子どもが不登校になると、多くの保護者が通信制高校への進学や転入・編入を検討します。しかし、通信制高校にはいまだに悪いイメージや偏見があり、リアルな情報も少ないために積極的に選ぶことができない状況です。通信制高校についてネットで検索すると「やめとけ」「人生終わり」といった関連検索が並ぶため、余計に疑念が湧くはずです。
本書は、こうした保護者の不安を解消するために作りました。
私はプレマシードという会社で…
8月27日(木) 14時~
『腎移植という選択―大切な人といつまでも―』
丸井 祐二
これからも一緒に新たな景色を見るために
透析だけが腎不全の治療法ではありません。残念なことに、最良の腎代替療法と思われる腎移植は日本では広まっていません。腎不全とともに歩んでいく大切な人に、腎移植の現実についてやさしくご紹介します。
患者さんの未来に希望を灯す一冊
本文をチラ見せ!
まず、25年間の腎移植外科医の経験から、私が最も人々に知ってほしいと思っていることは何かといいますと、
腎移植を受けることで、腎臓が悪くなる前と、ほぼ同じ生活ができるようになる!
ということなのです。
本当かしらと思われるかもしれませんが、現在も私がお世話している方々なら、きっとうなずいてくれると思います。
では、この本を手にしてくれているあなたにとって、腎移植というと、どんなイメージが浮かんできますか…
8月27日(木) 18時~
『人生百花 はつらつと』
村上 早智
どの季節にも、私だけの花がある
「歳を重ねること」は、失うことではなく、深まること。
六十代で登山に目覚め、スキーで雪山を滑り、花畑で大地と対話する日々――退職後に始めた愉しみが、日々を鮮やかに彩っていく。時に挫折しながらも、仲間と笑い、季節の花と人生を豊かにする出来事で心を満たしながら、八十三歳の今を「はつらつと」生きる著者のやわらかな眼差しの一冊。
カタクリの花に誘われて始まった、第二の人生。仲間とともに礼文島トレッキングや憧れの奥穂高岳の岩壁に挑み、カナダやスイスの雪原を駆け抜け、百二十坪の花畑ではカサブランカやラベンダーなど四季折々の花を育てる。戦争体験や相続にまつわる家族の問題、老いへの不安などを乗り越え、歩み続けてきたからこそ見えてきた人生の豊かさとは。色とりどりの人生の花に彩られた自著伝エッセイ。
本文をチラ見せ!
2025年、昭和時代が続いていれば100年になる令和7年。今年は戦後80年といわれてメディアでは様々に報道されています。
私は今、83歳。戦後80年なら私が3歳の時に終戦になったのです。私は5歳の時に旧満州から引き揚げてきたと聞いています。ウン? なんか変。この年齢差は何だろう。終戦になったからといって、それっとばかりに3歳で引き揚げたというわけではないのですね。
戦後80年ならば、1942年、昭和17年…
8月27日(木) 21時~
『千代ちゃんとBobとマヤ』
ふらり
ふらりと歩けば、人生は思わぬ場所へ連れていく。
ロサンゼルスで気ままに暮らすマヤは、ラスベガス行きのバスで94歳の千代ちゃんと出会う。
威勢よく笑い、賭け、語り、人生を丸ごと楽しむ千代ちゃん。その縁に導かれるように、マヤは物静かな庭師・Bobと結婚する。
カリフォルニアの空、海、旅先の街、そして日本への里帰り――。
老いも別れも、悔いも愛も抱きしめながら、三人はそれぞれの人生をゆったりと歩いていく。異国で出会った人々が教えてくれる、自由で、可笑しくて、少し切ない人生の物語。
本文をチラ見せ!
“どこへ行くつもりなんだろう?”
行き先も決まらないまま、マヤは歩いている。
広がっている砂浜に、無数のスニーカーやサンダルの跡が生き物のように重なり合ったり飛び出したりして自由自在に闊歩している。
砂を踏み込んだ靴跡は鮮やかに浮かび上がり、その大小の形が絡み合っていて不可解な図形を描いている。
薄い潮の香りを含んだ風が、時折何かつぶやきながら通り過ぎる。青い海の光を受けながら、マヤはただひたすら砂浜を…
8月27日(木) 22時~
『蝶の刻印~少年探偵団外伝~』
由布木 まい
雪降る山荘、毒草の温室、怪人二十面相の影――。 美しい蝶が舞うなか、二人の少年探偵が対峙する。
名探偵・明智小五郎の助手、小林芳雄をめぐり、ひとりの少年が「別人」へと作り替えられていく。楽園のような温室に隠されたのは、不老の力を秘める謎の植物。その争奪戦の裏で、偽物と本物、罪と救済、記憶と肉体の境界が静かに崩れていく。二十面相の山荘に雇われた女中・笙子、そして明智の助手・マユミ――ふたりの女性の視線が交差するとき、少年の孤独な来し方と、人間の業の深さが露わになる。江戸川乱歩の「少年探偵団」世界を下敷きに、妖しくも哀切な視点で描く外伝ミステリ。
本文をチラ見せ!
「笙子(しょうこ)さん、雪です。雪が降ってきましたよ」
山荘の厨房で、夕食の支度に取りかかっていた私のところへ、幸乃(ゆきの)が頬を真っ赤にして戻ってきた。裏庭の貯蔵庫から取ってきた野菜を、両腕いっぱいに抱えている。
「本当? どうりで冷えると思った」
受け取った野菜を流しで手早く洗う。一年中治らないアカギレに、氷のような水が浸みた。
「十月に初雪だなんて、うちの田舎でもこんなに早くは降りませんでしたよ…
8月28日(金) 7時~
『全国制覇~不撓不屈の男~』
内角 秀人
二十九年、負け続けた。三十年目、男は泣いた。
「たかが野球」と嘯きながら、三十年間、野球だけを見つめてきた男がいる。
立山学園野球部監督・中島重雄。二十九年間、甲子園優勝という夢に手が届かなかった。妻には苦労をかけ、子供たちの成長も見届けられなかった。何度も挫けそうになりながら、それでも男は諦めなかった。
還暦を迎える夏。最後の夏になるかもしれない甲子園で、男は――。
勝利への執念と、支えてくれた人々への感謝を描く、感動の人間ドラマ。
本文をチラ見せ!
令和六年八月二五日。
早朝ぱらついていた雨は降りやみ、兵庫県西宮市にある阪神甲子園球場には、この日も午前中からまだまだ強い日差しが照りつけていた。もう八月も下旬になったが、秋の気配を感じさせる涼しい浜風が吹き込んでくる様子もなかった。
連日熱戦を繰り広げてきた第一〇六回全国高等学校野球選手権大会もいよいよ大詰め、決勝戦を迎えていた。
三塁側には富山県代表立山(たてやま)学園が陣取っていた。率いるのは…
8月28日(金) 8時~
『馬鈴薯』
目込 いくら
何者でもなくなったあと、人はどこで生きるのか。
定年後、再任用教員として働く中洞次郎は、職場での孤独、老いへの不安、過去の鬱病の記憶に苦しんでいた。
誰からも必要とされていないという思いに沈む日々のなかで、
彼の心をかろうじて支えていたのは、畑で無心に土へ触れる時間だった。
やがて生徒や周囲の人々とのささやかな交流を通して、
次郎は失いかけていた仕事への思いと、自分なりの生きる場所を見つめ直していく――。
本文をチラ見せ!
スターターロープを力任せに引くと、2サイクルエンジンが爆(は)ぜ、心臓部がブルリと震える。男は無表情で草刈機を担ぎ上げた。
右手にあるスロットルレバーを握ると唸りが増し、円盤が正確無比な独楽(こま)のように高速回転する。あたかも静止しているかのように静謐だが、その内には巨大な暴力を秘めている。エンジン音は蝉たちの大合唱を凌駕し、真夏の時間を止めた。
円盤の縁(へり)を当てると、伸び放題の夏草たちが次々…
8月28日(金) 14時~
『組織で成果を出す「AI推進」の教科書
―AI担当者の「次の一手」が分かる―』
寺田 昇平
AIを個人技から組織の武器へと変える。 進まないAI活用に、終止符を。
「使ってはいるのに、成果が出ない」
多くの企業が陥る“AI停滞”をどう突破するか。
その答えを、現場・組織・仕組みの3視点で解き明かす一冊。
本文をチラ見せ!
ChatGPTが世界中で一般公開されたのが2022年11月30日。つい最近のことのように感じられますが、気づけば相応の月日が経過しています。ChatGPTの登場以来、さまざまな生成AIが次々とリリースされてきました。現在も、汎用的なものから特化型のものまで、新たなAIツールが日々生まれ続けています。
「弊社の従業員の約95%が生成AIを活用しています!」
各メディアやSNS、ビジネスの現場でも、生成AI…
今月もお楽しみに!