7月の新連載のお知らせ

暑さを忘れさせてくれる28作品。
この夏、始まります。


7月1日(水)
12時~『一万円で君と会いたい』サカイ ミナト
19時~『耳』春野 まきの

7月15日(水)
16時~『who am I』千戸 嶺

7月21日(火)
7時~『ムーンライト・ソナタ』五島 ゆな
8時~『人生は自作自演 主人公は君だ』清水 三雄
14時~『ユーレイズミーアップ[文庫改訂版]』梅原 久範
18時~『銀山に灯り、徳良湖に颪』西村 誠
21時~『トモロウのロボット』芽木 胤人
22時~『ハズレモンの美学 ――黒衣に刻まれた孤独と叛逆の勲章』長嶋 雄一

7月22日(水)
7時~『観音裏物語』木村 千翔
8時~『相関と因果 カントに学ぶ情報リテラシー』市毛 嘉彦
14時~『ライフマネッジメント』藤田 慶喜
18時~『紅葉山高校茶道部』益田 昌
21時~『親を見切る』ヴィヒャルト 千佳こ
22時~『月にしみ入る恋の花』フランキー・ココア

7月23日(木)
7時~『海外百ヵ国以上一人旅で考えた事・実践[文庫増補改訂2版]』高木 真
8時~『続く者あるを信ず 楯の会一兵卒の見た三島由紀夫』金子 弘道
14時~『パパが早く知りたかったこと』新谷 龍
18時~『地方独立行政法人化が公立病院を救う!』堀口 陸夫/真鍋 重夫
21時~『信長想記』大津 荒丸
22時~『おもいで語り――片想いだらけの青春・古代逍遥[改訂増補・文庫版]』香川 正

7月24日(金)
7時~『人生の歳時記 ~おじいちゃんからの贈りもの~』宮地 政利
8時~『心に風が通る時』松本 祐
14時~『領域世界の過ごし方』雨ノ日 スダレ
18時~『群青』海野 屋敷丸
20時~『ヒポクラテスの涙』和亭 正彦
21時~『終の棲Ⅶ セカンドキャリア介護のしごと』北沢 美代
22時~『リベラリズムがファシズムを生む』林 昭男

7月1日(水) 12時~

『一万円で君と会いたい』
サカイ ミナト

GLO主催『GLO新人賞』特別賞受賞作品。

 
 

亡き母との約束を守り日本一の大学東大へ進学した平御幸。過酷な困窮生活の末、学業と両立すべく「時給一万円」という破格の家庭教師の誘いを受ける。そこで出会った名家のお嬢様・吾妻之宮波瑠は、富も地位も全てを持ちながら、その全てを憎んでいた。自分にないものを持つ波瑠に疑問を抱きつつも、次第に強い関心を寄せていく御幸。
家庭環境も性格も真逆な二人。けれど正反対だからこそ、互いの隠された孤独と人間性に強く惹かれあっていく。しかし、二人が交わした約束の前に、残酷な名家の呪縛と運命の壁が立ちはだかり。
運命に抗う少年少女の姿と一万円に隠された切ない伏線が読者の胸を強く打つ、純粋な愛と「心の解放」の物語。

本文をチラ見せ!

「頑張る人は報われる。だからどんなに辛くても笑って頑張れる人になりなさい」
「勉強さえしていたら報われる。だから勉強していい大学に行き、いい会社に入りなさい」
生前、母が病院の寝床で遺してくれた言葉たち。
父が押し付けた多額の借金を背負い、朝昼はパート、夜は内職。その合間に僕たちの面倒をみてくれていた母。女性としての魅力が削げ落ちるほどに痩せ細り、見窄(みすぼ)らしくなっていくその姿は見ていられないほど…

7月1日(水) 19時~

『耳』
春野 まきの

GLO主催『GLO新人賞』優秀賞受賞作品。

 
 

52歳の朝子は電車に乗っていて見染められる。久しぶりのナンパに驚くが、なんと彼は朝子の耳を見つめていた。
速水浩二40歳。朝ドラの準主役の様な顔つきで、しっかりとした職を持つ彼だが、耳の形で相手を決めるという変な男。
朝子に付き纏った彼は一時的に、幼い息子を持つほのか34歳に鞍替えする。
32歳のゆりえは自転車を盗まれたのがきっかけで駅前交番のお巡りさんと接近し、39歳の愛理はイケメンだが頼りない夫をよそに、少年野球のコーチと近づく。
途中で放られたほのかは、彼と過ごした独特の珈琲タイムが忘れられなくて……

ごくごく日常の見慣れた町なかで様々な思いが交錯する。

本文をチラ見せ!

2つほど前の駅を通過した時から、朝子は見られていると思う。こんな感覚は久しぶりだ。自分よりも10歳くらい年下の少し神経質そうな細縁メガネの会社員らしき男。じっと彼が見ているのだ。いや瞠目といっていい。気味が悪い。52にもなって見てくる人なんているはずもない。
それは若い頃はもてた。いや、結婚して30代でも、いやいや40半ばでもまだいけた。買い物の途中でお茶に誘われたり、パート先の直属の上司や出向…

7月15日(水) 16時~

『who am I』
千戸 嶺

GLO主催『GLO新人賞』大賞受賞作品。

 
 

人気絶頂の女優・本山千晴は、仕事を軽やかに渡り歩きながらも、どこか埋めがたい空洞を抱えていた。
母の過激な思想と教育虐待、虐めに苦しむ児童期。その痛みを退けるためにアンモラルな行動に傾く中高生時代。芸能界に何とか飛び込もうと手を尽くす大学生時代。それらを時系列で辿りつつ、一人の女性との再会を期に、彼女は自分自身を見つめ直す――
手を変え品を変え、自分を更新し続けた先に待つものとは? 成功の裏で何を得て失ったのか? そして、彼女は何者へと変わったのか?
狂気と突飛さに満ちた主人公の行動。それをSNS的な疾走感と露悪性、そして若さ溢れる瑞々しい文体で描き切った一作!

本文をチラ見せ!

23時半。芸能用語でいえば『テッペン』がほどなく迫る頃に、今日分の撮影は終わった。
朝の10時から始まったドラマの撮影は、休憩をほとんど挟むことなくぶっ通しで今に至る。労働三法という言葉を知らないのか。労働基準法・労働関係調整法・労働組合法から成る、あの労働三法を。
芸能界というのは良くも悪くも、他の業界とは一線を画す独自の文化を築いたガラパゴスだ。華やかだと持て囃されて憧れの的にされることもあれば…

7月21日(火) 7時~

『ムーンライト・ソナタ』
五島 ゆな

ふたりの魂は共鳴し、宿命が愛を奏でる

 
 

美しきピアノ教師月子と、茶道の家元に生まれた龍二。
ピアノを通して急速に惹かれあったふたりだったが、運命の歯車は少しずつ不穏な形で動き出し――。
月夜に響く怒涛の展開と運命。

本文をチラ見せ!

それは突然だった。僕は気晴らしにふらりと楽器店に入った時、展示されているピアノには小柄な女性が座っており優しい曲を弾いていた。
ブルグミュラーの『素直な心』。僕はその演奏を聴いた時、ん?と思った。懐かしさもあったがその上手さに感動せずにはいられなかった。子供の練習曲じゃないか……、と分かっていても僕はもう少しで泣くところだった。静かに曲が終わると、
「ブラボー!」と僕は言い拍手をした。
彼女はビクッと肩を揺らせ…

7月21日(火) 8時~

『人生は自作自演 主人公は君だ
若者と高齢者が楽しい人生を送る為に読む本』
清水 三雄

人生を変えるのに、遅すぎることはない。 脚本を書くのはあなた。主人公も、あなた自身だ。

 
 

極度の貧困から出発し、独自の「心映記憶術」、数々の発明、事業、政治、スポーツ、そして大空への挑戦へ――。85歳になった今なお「勇気と決断」を胸に走り続ける著者が、自らの波瀾万丈の人生を通して、若者にも高齢者にも「挑戦し続ける生き方」を問いかける一冊。

本文をチラ見せ!

「勇気と挑戦」を座右の銘として、仕事・趣味・勉強・ボランティア等の複数のジャンルに同時挑戦をして一番を取ることを「清水三雄の複々線化人生」と名付けて歩んできた清水三雄は幾多の危機を乗り越え85才になった今も、新たな挑戦を続け、「高齢者に元気に生き続ける楽しみと勇気を、若者に目標に向かって挑戦することの素晴らしさを与え続ける活動」を行っている。
令和8年3月1日現在SNSの閲覧累計3千万、フォロワー…

7月21日(火) 14時~

『ユーレイズミーアップ[文庫改訂版]
「患者さんありがとう。そして、ごめんね」』
梅原 久範

医大の大きな闇に抗い続けた男の偉大な戦いの物語

 
 

教育と医療に真摯に向き合い、努力と貢献をしてきた梅澤に突き出された捜査令状。青天の霹靂ともいうべきこの状況を仕組んだのは、他ならぬ自身が所属している大学の理事長だった――。

本文をチラ見せ!

「ビビッ、ビビッ、ビビッ、」
7時に合わせた一つ目の目覚ましが鳴った。
梅澤は、いつものように布団を頭からかぶった。
これが悲劇の幕開けの合図とは思いもしなかった。

「リリリーン、リリリーン、リリリーン」
5分後、二つ目の目覚ましがけたたましく鳴った。
梅澤は、いつものように目覚ましを止めようと時計に手を伸ばした。
「ビシ!」
腰に激痛を感じて、瞬時に瞼が開いた。煤けた天井の木目と目が合った。
何が起こったのか理解しようと…

7月21日(火) 18時~

『銀山に灯り、徳良湖に颪
2020~不条理の世界に生きた人たち』
西村 誠

「正義」と「不安」がぶつかる世界で、誰もが揺れながら生きていた。

 
 

銀山温泉の老舗旅館、福祉施設、学校、東京の夜の街――
それぞれの場所で、日常が静かに軋みはじめる。
コロナ禍がもたらした不条理は、分断を生み、平穏な日々を少しずつ変えていった。
それでも人は生きていく。“決断”に揺れる人の心を、静かなユーモアで照らし出す。

卒業式が消えた春。温泉街から人影が途絶え、福祉施設ではクラスターが発生する。
社会の空気が一変し、仕事も暮らしも昨日までの「普通」が通用しなくなるなか、人は何を守るのか。
立場も境遇も異なる人々の視点を通して、失われたものの大きさと、それでも残るぬくもりを描き出す群像ドラマ。

本文をチラ見せ!

今の暮らしは案外悪くない。縁あって担任の大類(おおるい)先生の家の金魚鉢にお世話になり、家族の皆さんから「クーミン」と呼ばれている。でも、家族の中で私の本当の名前を呼ぶのは先生しかいない。
外の大人たちが「コロナ」という厄介者のせいで、ひどく慌ただしくしていることは伝わってくる。彼らは顔の半分をマスクという白いポイのようなもので隠し、距離を置く姿はどこか臆病で、別の生き物を見ているような不思議な気が…

7月21日(火) 21時~

『トモロウのロボット』
芽木 胤人

あなたの人生観に一石を投じたい。トモロボが語ります。

 
 

トモロウ爺さんちにAIロボット「トモロボ」がやってきた。ちょっとポンコツな2人は、恋バナやユーモアで絆を深めていく。そして今、あらためて考える共存の在り方とは。存在・自我・平和といった普遍的テーマを哲学的に問う、近未来SF小説。

存在している悩みと存在していく悩み。
その答えが、ここで見つけられる、かも。

本文をチラ見せ!

トモロウ爺さんちには一台のロボットが居た。一人暮らしを続けていたトモロウが、役所の制度を利用して一台のロボットを頼んだのだ。

「大体トモロウは糞の時間が長いんだよな」
「よさないか、トモロボ。お客さんの前で」
「あ、この間来たシズさんて娘は待ちくたびれて帰っちまったね。へっ、娘なんてっても八十過ぎのばあさんだ。トモロウ、あんただよ、人間老けちゃしまいだねって言ってたのは」
「本当のことを言ったまでだ。いや…

7月21日(火) 22時~

『ハズレモンの美学 ――黒衣に刻まれた孤独と叛逆の勲章』
長嶋 雄一

「肩書きより、自分でいたい。」

 
 

――医者としてじゃなく、“僕”として生きるという選択。
夢を追った先で、壁にぶつかり、道を見失うこともある。でも、誰かの期待に応えるだけじゃ、本当の自分は守れない。医師という肩書きを脱ぎ捨て、ひとりの人間として、自分に正直に生きる。自分らしさに悩むあなたへ贈る、リアルな言葉の記録。

――はずれたまま、誇り高く生きろ。
順風満帆では終われなかった男が刻んだ「ハズレモン」の美学。
はみ出した者には、はみ出した者の勲章がある。傷つき、迷い、うまく馴染めなくても、それでも折れずに進んだ者だけが、その矜持を手にする。

本文をチラ見せ!

僕は開業医の二世。今、僕はヨウジヤマモトを着て、パテック・フィリップの時計を身に着け、フェラーリに乗っている。はたから見れば「富裕層のドラ息子としてなに不自由なく育ち、私立医大を卒業してなんの苦労もすることなく家業を継いだ似非(えせ)セレブ」に映るかもしれない。実は、数億円の借金をまだまだ残して返済に奔走する日々だ。この借金は、一時の放蕩によるものか、それとも事業への果敢な挑戦の結果か、それは…

7月22日(水) 7時~

『観音裏物語』
木村 千翔

あの頃の下町には、笑いと人情があふれていた。

 
 

昭和30年代の東京、浅草寺のほど近くにある町“観音裏”。そこには、泣いて笑って助け合いながら暮らす人々の人情味あふれる日々があった。
忘れかけていたぬくもりがそっと灯る、下町の人生劇場を綴ったエッセイ集。

子ども達が集まる駄菓子屋、みんなで見上げた公園の街頭テレビ、大人も子どもも腹を抱えて笑った芝居小屋――。あの頃の下町には、いつも誰かの笑い声があった。懐かしくもあたたかな、セピア色の思い出がよみがえる、昭和回顧録。

本文をチラ見せ!

七十年前の東京下町の話をひとこま、ひとこま寄せてみました。
どなたかの目に止まり、なつかしんで笑っていただけたら嬉しいです。

そこには、のどかさがあっても物は足りない時代ですから大人も子供も工夫しながら力強く生活していました。
自転車に乗り唄いながら走り行く人、御茶碗を洗いながら子供を叱ったりゴミ捨てに出ては近所の人と、おしゃべりをしたり、夕方になると縁台をまたいで将棋の勝負! 銭湯帰りの人が肩に手ぬぐい…

7月22日(水) 8時~

『相関と因果 カントに学ぶ情報リテラシー』
市毛 嘉彦

「ペットを飼えば認知症にならない」 「朝食を食べれば成績が良くなる」 「運動すれば長生きできる」 その話、本当ですか?

 
 

「関係がある」ことと、「原因である」ことは同じではない。
相関と因果の違いを知ることは、情報の真偽を見抜くための第一歩。
情報過多の現代にこそ必要な、“考える力”を鍛える一冊。

本文をチラ見せ!

週刊誌やネット上には、長寿者の生活習慣を調べることで長寿の秘訣(原因)がわかった、食品と健康の関係を調査して何を食べるべきかわかった、認知症の人の共通点を調べることで認知症にならない方法がわかったなど、因果関係に関わるさまざまな情報があふれている。そのほとんどは、観察研究(疫学研究)による相関関係から因果関係がわかったという論法である。自然科学はさておき社会科学ではこの論法が主になっている。女性の…

7月22日(水) 14時~

『ライフマネッジメント』
藤田 慶喜

人生には「最適な時」がある―― 90年の経験と“時の教え”が導く設計図

 
 

激しく変化する時代の中で、私たちはどう生きるべきか。人生の各段階における経験や学びをもとに、「最適なタイミング」で行動することの重要性を説く。後悔と気づきから導かれた、実践的ライフマネジメント論。

本文をチラ見せ!

本書では、未来学のアプローチとは異なり、以下で述べるように、「個人としての人間」を対象にしている。特に変動激しい地球の社会環境の下で個人が、満足度の高い人生を送ることが出来るように、最適マネッジメントを提供するものである。
長く生きると、自分の人生の他、多くの先輩、友人、知己の人生にも触れる。それぞれの人生には多くの教訓、学びが含まれている。と同時にその中に失敗、挫折、困難などがあることを知る。…

7月22日(水) 18時~

『紅葉山高校茶道部』
益田 昌

大切な場所と仲間を、僕らは失いたくない

 
 

紅葉山高校茶道部部長、桧山柊(ひやましゅう)は、新学期早々、顧問から茶室「紅葉楼(こうようろう)」の移転を告げられる。
紅葉山を借景に、四季折々の花が咲くその伝統ある茶室は、柊自身にとっても、部員たちにとってもかけがえのない場所だった。
「この場所を失いたくない――」
柊たちは、茶室存続のために立ち上がる。
それぞれの想いを胸に、仲間とともに向き合う試練。

茶道に青春をかける高校生たちの、ひたむきな日々を描く青春小説。文庫版オリジナルエピソード収録。

本文をチラ見せ!

九月一日始業式の午後。
紅葉山(もみじやま)高校茶道部二年部長の桧山柊(ひやましゅう)は顧問(こもん)の富樫丈太(とがしじょうた)から告げられたその事実に、言葉を失っていた。
自分が死んだあとでさえ、変わらずに残ると信じていたものが残らないという事実に。
絶対に起こらない状況の一つだと信じていたことが起こってしまうことに。
その日の朝には思いも寄らないことが今、起ころうとしていることに。
そして、自分にはその事態を…

7月22日(水) 21時~

『親を見切る』
ヴィヒャルト 千佳こ

親より先に、自分を救え。

 
 

つらいのに離れられない——そこには、愛着の欠損、共依存、社会通念、そして「親に認められたい」痛みがある。
精神科の現場で語られたケースをもとに、親子関係のからくりを解説し、現実的な“見切り方”を提案。
親を“捨てる”のではない。“自分を守る距離”を取り戻すための一冊。

本文をチラ見せ!

「親を嫌ってもいいですか?」。ある日の精神科の相談室で、70代の女性は来室するなりいきなりそう切り出しました。その女性、Zさんは元教師で、当時としては働く女性のパイオニアでした。知的でキャリアもあり、世間でも認められていた存在でしたが、言い放った言葉は強烈で意外なものでした。
筆者は職業柄、心に悩みを抱える多くの人のお話を聞いてきました。一人ひとりの物語は皆違いますが、語られる内容の多くに共通して…

7月22日(水) 22時~

『月にしみ入る恋の花』
フランキー・ココア

甘いの、苦いの、せつないの――全部ください。

 
 

平安の月夜から、冥界の出会いまで……
ページをめくるたび、誰かに会いたくなる。
愛おしさと苦しみが震える、十の恋の物語。

本文をチラ見せ!

吉原に一つしかない大門を通り抜け、仲ノ町に足を踏み入れながら、僕は大きくため息を吐きました。
「会いたい――でも会いたくない」
物憂げに秋入梅(あきついり)の空を見上げながら、自分が初めて吉原に来た日のことを思い返しました。

僕が吉原に通い始めたのは、まだ桜の蕾が膨らみ始めた頃。
今や飛ぶ鳥を落とす勢いの大店の豪商が、近々、身請けする花魁の艶姿(あですがた)を残したいと、美人画を得意とする絵師である僕に…

7月23日(木) 7時~

『海外百ヵ国以上一人旅で考えた事・実践[文庫増補改訂2版]』
高木 真

旅も人生も知恵と勇気とサムマネー

 
 

人生を生き抜く為の心のエンジン、好奇心(高木真)からの書であり、ただの旅行・歴史本でもなく、人生指南の書でもあり、世界を構造として読む、思想書・教養書でもある。

本文をチラ見せ!

私は、ほぼ一人で、世界百カ国以上を、仕事ではなく個人で自費で、これまでに旅をしてきました。
そこで、旅・移動に関する事を、文章にしてみました。最近は最初の旅自体に意味を見出すというより、異空間をたった一人で歩くという事に意味を見出しています。全く見た事も経験した事もない異空間の中で、自分一人で環境を認識理解し判断決断し行動する、という事に意味を見出し、海外の旅をしています。組織人なら、自分自身で判断…

7月23日(木) 8時~

『続く者あるを信ず 楯の会一兵卒の見た三島由紀夫』
金子 弘道

作家の自決に、時代が震えた

 
 

作家・三島由紀夫はいかにして学生たちを集め、何を託そうとしたのか。民兵組織・楯の会の会員だった著者が、三島が若者と日本に求めたものを、当事者の記録と三島の作品から探っていく。

本文をチラ見せ!

昭和四十五(一九七〇)年十一月二十五日、作家の三島由紀夫は、自身が主宰する楯の会会員四人とともに東京・新宿区の陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地で決起し、三島と学生長の森田必勝(まさかつ)は割腹して果てた。警察関係者や三島と親しかった村松剛からは、二人とも立派な最期だったと聞いている。
私は昭和四十二(一九六七)年十二月に初めて三島に会い、楯の会の前身の祖国防衛隊を経て四十五(一九七〇)年二月まで、楯の会の会員だった…

7月23日(木) 14時~

『パパが早く知りたかったこと
―子どもたちへ贈るお金と生き方のすべて―』
新谷 龍

誰も学校で教えてくれなかった、一番大切なこと。

 
 

この本はパパの失敗と愛でできている。お金を知ることは、自分の人生を選ぶことだ。
失敗を重ねてきた父だからこそ、書けることがある。お金の正体、経済の仕組み、投資の哲学――
痛みの先でつかんだ「生き残る知恵」のすべてを、子どもたちへ。
いつかこの子たちが、お金に困ったとき、騙されそうになったとき、人生の岐路に立ったとき――
そのために、父は書いた。
購買力・複利・インフレ・為替・投資心理・不動産・世界秩序の変化……
難解に見えるテーマを、等身大の言葉で語りかける。
お金は怖くない。
知らないままでいることが、怖いのだ。

本文をチラ見せ!

お金とは、人の心に大きな影響を与える存在です。
それは時に運であり、時に能力であり、
そして、誰もが参加しなくては生きていけない
「全員参加型のゲーム」。
世界で最も競争人口の多い競技といっても過言ではありません。

ただし、お金だけで人の価値は測れません。
なかったら困るけど、だからと言ってそれだけじゃない、もっと難しくて複雑なものです。

僕が生まれた時、僕の家は貧しかった。
「生まれながらに与えられた平等は、…

7月23日(木) 18時~

『地方独立行政法人化が公立病院を救う!
過去18年間の統計資料を徹底分析』
堀口 陸夫/真鍋 重夫

自治体トップの決断で、巨額赤字運営脱却と住民負担軽減を!

 
 

毎年巨額の赤字を垂れ流しながらも、なぜ公立病院改革は進まないのか。
18年分のデータが明らかにした経営の実態とは。

本文をチラ見せ!

現在、日本は多くの医療問題に直面している。人材不足や地域格差など、マスコミでも取り上げられる機会が多いのでご存じの方も多いだろう。これら諸問題は現状の医療体制を維持できなくなるような危険性が指摘されているが、一般にはあまり知られていない重大な問題がある。それは「公立病院」の経営状態だ。毎年のように巨額な赤字を計上し、いつ経営が破綻してもおかしくないのである。そしてこの状況は長年改善されずに続いている…

7月23日(木) 21時~

『信長想記』
大津 荒丸

信長が、生きて天下を書き換える

 
 

天正十年六月二日、本能寺で果てるはずだった織田信長が、もし生き延びていたら――。毛利攻め、九州征伐、天下布武のその先へ。日本史最大の分岐点から始まる、壮大な歴史空想小説。

本文をチラ見せ!

天正十年六月二日(ユリウス暦1582年6月21日)。
夜が明けるには、まだ時間があった。老(おい)ノ坂を越えて山城盆地に、一万三千の大軍が移動していた。桔梗紋の旗印が林立する本陣には、惟任(これとう) 日向守(ひゅうがのかみ)明智光秀がいる。今、彼は天下を狙うべく軍を京に進めている。本能寺を襲う手筈になんの不安も無かった。
「殿ー。明智の殿は何いずこ処におわすー」
先陣の将、斎藤利三(としみつ)が低く圧し殺した…

7月23日(木) 22時~

『おもいで語り――片想いだらけの青春・古代逍遥[改訂増補・文庫版]』
香川 正

過去と現在、歴史と日常が交差する時を歩む。

 
 

片想いの青春を胸に、記憶と歴史をたどる旅。
過去と現在をつなぐ、心の道程。

片想いだらけの青春、生まれ育った雑司が谷、そして古代史との出会い――
著者の視点は、現代と古代を結びつけ、人生の軌跡を見つめてゆく。青春時代の甘酸っぱい記憶を振り返りながら、絆に支えられた日々を綴った回想録。

本文をチラ見せ!

妻は東京に出てきてこのかた、何年も、いや何十年も郷里の桜を見ていないというので、今回里帰りに同行し熊本を訪れた。久しぶりというのと、この後いつ来られるか分からないからと、幼馴染みや学生時代の友人と旧交を温めていた。若き日の交遊を思い出しては笑い転げたり、涙を流したり懐かしい時間を過ごした。鹿児島空港で再会した一番の親友とは彼女がボーイフレンドからもらったという恋文が話題になって、笑いながら楽しそうに…

7月24日(金) 7時~

『人生の歳時記 ~おじいちゃんからの贈りもの~』
宮地 政利

おじいちゃんから孫たちへ、言霊のプレゼント

 
 

卒論に打ち込んだ学生時代、生徒と共に歩んだ教員時代、若者や家族への思い、難病との闘い……。元高校生物教師が人生の折々に感じたこと、考察したことを綴った、心拓かれる作品集。

エッセイ31編と短編小説2編収録

(この)本は私が生きた人生の証しでもあります。~本に刻まれた一言一句により構成された内容は、私の五体から発せられた言霊が作り上げたものです。これは紛れもない事実です。この言霊たちは、68年間という年月をかけて36.4度のぬくもりの中で、艱難辛苦を経験し、時には誉め言葉に乗せられ、化学反応を起こしながらproductし、進化してきた生き物みたいなものです。(まえがきより)

本文をチラ見せ!

あの頃、一つの動物を専門に調査研究していると、その動物に風貌が似てくるという噂があった。言われてみれば確かに……。イノシシを研究していたN先輩は、小太りの体型にいつもほろ酔い加減のように赤い顔をして、髪の毛は可愛く天然にカールしていた。八重歯がチャームポイントだった。野猫(野良猫ではない。生まれながらの野生の猫である)を研究していた女性のI先輩は、猫娘のような切れ長の目が魅力的だった。トンボを研究していた…

7月24日(金) 8時~

『心に風が通る時』
松本 祐

心の荷物を下ろし、風と歩く。

 
 

あたたかな風、身を切るような風、優しい風――人生にはいろいろな風が吹いている。

「百年健康住宅」で知られる松本祐。
風をテーマに、生き方の本質を綴った一冊。

風の通る方へ、人生は静かに開いていく。

本文をチラ見せ!

最近、よく聞かれる。
「会長、九州に戻ったと聞きましたが、今どうしているんですか」と。

だから私は、最初にこの話だけしておこうと思う。

私は今、
佐世保の大きな農家で暮らしている。
愛犬のはなちゃんと一緒に。

風の通る場所で、
もう一度、言葉を整えている。

見上げると、木の梁が語っている。

私が四十四年かけて追い求めてきた
家づくりの哲学の源が、そこにある。

屋根まで吹き抜けた高い天井。
むき出しの梁は、七十五年の風雪に…

7月24日(金) 14時~

『領域世界の過ごし方』
雨ノ日 スダレ

ライブ、ときどき、異世界

 
 

シンガーのメッサーとピアニストのシルト。抜群に息の合ったステージを作る二人の音楽家達には、秘密にするべき一面があった。
失われた言語、音楽に込められた記憶。そして心の奥底に広がるという、もう一つの世界。
二人は現実の舞台で音を重ねながら、時に異世界で時間を過ごし、そこでしか担えない役割を果たすのだった。
音楽が結びつけた絆と密やかな戦いを描く、静かで熱いファンタジー。

本文をチラ見せ!

ライブの終わった夜更け、扉のタグを「閉店」に裏返してから店の中に戻る。夜の寒さがなくなった空気に安堵しつつ、季節の移り変わりを感じた。
客のいなくなったライブバーは、営業中の盛り上がりが夢だったかのように静まり返っていた。閉店のための整頓と清掃を終えた店内を、足音を鳴らしながら、改めて見回してみる。店中を埋めた観客と自分を含む店員が心を震わせた楽器の音色と歌声は、時間と共に過ぎ去っていった。舞台の…

7月24日(金) 18時~

『群青』
海野 屋敷丸

画風はひとつじゃなくていい。 描きたい瞬間を集めた、まっすぐな画集。

 
 

淡い夜景から、ファンタジー、少女、動物、兵士シリーズまで――
統一されたテーマではなく、その時々の気分と衝動に導かれて描かれたイラストの数々。
子どもの頃から抱いていた「絵を描く夢」を、もう一度手にした著者が、何年もかけて積み重ねた表現の記録。

本文をチラ見せ!

はじめまして、海野屋敷丸と申します。この本は私が今まで描いてきた作品を掲載した画集になります。
何年もかかって描いてきた作品を集めたので、画風が統一されていないところがあります。ラフに描いた絵から、やたらとリアルタッチな絵、また漫画っぽい絵までいろいろなイラストがあり、テーマも特に決めている訳でもなくその時々の気分で描いているので全体的に一貫性がありません。
あまり深く考えずに「こんな変わったイラストを…

7月24日(金) 20時~

『ヒポクラテスの涙』
和亭 正彦

命を救う現場に、闇は潜んでいた。

 
 

病に向き合うとは何か。医師であるとは何か。
救急再建に挑む幸田正太郎の前に立ちはだかるのは、
先進医療の名のもとに隠された病院の歪んだ実態だった。
患者を救うはずの医療が、いつしか別の論理に絡め取られていく――

理想と現実を鋭く抉る、社会派医療小説

延命治療をめぐる騒動を機に前職を去った救急医・幸田正太郎は、
旧友に請われて関東臨海病院の副院長に就任する。
託されたのは、立ち遅れていた救急部門の再建。
地域医療の立て直しに奔走するなか、彼は腫瘍内科で相次ぐ患者の急変と、
先進医療を推し進める院内の不可解な動きに気づく。
新天地で託された使命の先に、正太郎を待っていたものとは――

本文をチラ見せ!

まだ松の内だというのに、病院玄関前のロータリーを縁取るように植えられた水仙のつぼみがすでに膨らみ始めている。信州に比べるとさすがに暖かい。幸田正太郎はそう思いながら、まるでホテルのエントランスを思わせる関東臨海病院の玄関脇に立っていた。
その玄関前に今、一台の乗用車が停まったところだ。車はクラウン・ロイヤルサルーンだが、名車とはいえ年式が古いだけで、クラシックカーの仲間入りをするほどでもない。…

7月24日(金) 21時~

『終の棲Ⅶ セカンドキャリア介護のしごと』
北沢 美代

老いと向き合う日々のなかで見えた、介護の責任と誇りと人生のぬくもり

 
 

老人ホームは人生の終わりを待つだけの場所ではない。
介護職をセカンドキャリアとして選んだスタッフたちとの出会いや、認知症の入居者との日々を通して、介護と老いの現実を見つめ直す。家族には見えにくいホームの日常、支える人々の思い、そして老いてなお自分らしく生きる尊厳をあたたかく描いた、心に響くルポルタージュ。
老人ホームで暮らす著者が、自身の体験をもとに介護の現場と老後の生き方を綴った記録・随想集。介護職に就いた人々の志、ホームでの小さな喜び、認知症ケアの難しさ、運営への視点などを通して、老人ホームを単なる終の棲ではなく、新たな人生を生きる場として描く。支える人への感謝と、人が老いてなお持ち続ける尊厳を、静かな感動とともに伝えている。

本文をチラ見せ!

「終の棲」シリーズは「Ⅵ」を以って終了と思っていました。気力体力共に弱ってきて、多少の心残りはあったものの途中で投げ出すことになったら、幻冬舎をはじめ多くの方に迷惑をかけると思っていたからです。しかしその思いを覆すだけのことが、老人ホームだからこそ起きて私は諸もろそれにぶち当たりました。
一つにはセカンドキャリアでこのホームに赴任してきた女性スタッフの介護職への動機を聞いたからです。
彼女は長年の銀行業務で…

7月24日(金) 22時~

『リベラリズムがファシズムを生む
ドラッカーとフクヤマに学ぶファシズムの発生メカニズム』
林 昭男

その「自由」が、独裁を招く。

 
 

トランプ政権の登場、世界的な社会の分断、民主主義の後退――
いま世界で起きている異変は1930年代のヨーロッパの危機を想起させる。
ドラッカーとフクヤマの思想を縦横に駆使し、行き過ぎたリベラリズムがなぜ民主主義を壊すのか、その構造を解き明かす。

なぜ人は、自由を手放してまで独裁者に身を委ねるのか。
ドラッカーは1930年代、ファシズムの原因を「大衆の絶望」に見た。
孤立、不安、社会の分断はいかにして全体主義を呼び込むのか。
ファシズムの正体を問い直し、その発生条件を見極め、民主主義再生の道を探る本格論考。

本文をチラ見せ!

二〇二五年一月に発足したアメリカの第二次トランプ政権は、関税を武器として、世界の自由貿易体制を変え、アメリカに製造業を復活させようとしています。これは、一九三〇年代に、主要国が自国の産業を守るべく高関税を掛けあい、世界貿易が縮小し、“持たざる国”であった日本やドイツ等を窮地に追いやり、それが第二次世界大戦の大きな原因の一つとなったことを思い起こさせます。すなわち、一九二九年のニューヨーク株式市場の…


今月もお楽しみに!