【前回の記事を読む】その土地は、一面にひまわりの花が咲いていた。20人ほどがひまわりの栽培に携わり、毎日、ひまわりの花が飾られ…
エピソード1 愛と平和の使者
第三章 アミとアライの出会い
アライは、龍の国の王室の様子を知りたがっていた。アライは、龍の国をスパイするのが一つの目的であったために、王の神殿で勤めをするアミと接触を持てたのは、好都合だったのである。
アライは、龍の国に来るまでの一年間は、星の国において、【星の宝】と言える人を見つけようと必死だったのである。
しかし、星の国においては、男性も女性も【星の宝】と言えるような人を見つけることはできなかった。
そして、もう一つの星の王様からの命令である龍の国の状況を探り、母国へ報告するようにという命令を思い出していた。
そこで、アライは、【星の宝】と言える人を探しながらも、龍の国の様子を母国へ報告するために、このひまわり畑で働くようになったのである。
しばらくして、アライはいつものように、ひまわり畑で働いていた。美しい歌声を響かせながら……。すると、アライの歌声に合わせて女性の声がする。
二人の声が調和して、ひまわり畑に響く。周りで働いていた他の労働者たちも、自分の手を休めて、二人のデュエットに聞きほれてしまっていた。
アライの前に現れた女性は、そう、アミだった。アミとアライの歌は、美しくひまわり畑の中で響いていった。
「あなただったのですか? アミ」とアライが語る。
「美しい歌声ですね……。アミ」
「ありがとうアライ。あなたの歌を何度も聞いて、私も歌えるようになったのよ」とアミ。
それから二人は、会話をするようになっていった。
当初アライは、自分の使命のことを第一に考えていた。龍の国の様子をつぶさに知り、本国に報告することだった。
しかし、一年たち、二年たつうちに、アミの美しさ、朗らかさ、周りを明るくする笑顔に惹かれていった。
特に、アミとマナが二人で楽しそうに遊んでいる姿を見る時に、アライも一緒に遊ぶのであった。そう、空を飛んだり、海の中に潜ったりして……。