第一章 承認メッセージこそが万能薬

「よく頑張っているね」を「ことば」で伝えたい

年齢を問わず、状況を問わず、外来診療にいらした方からは、こんな言葉がよく聞かれます。うまくいかなかった訴えの後に語られます。 

「何が悪かったのでしょうか」

「何が足りなかったのでしょうか」

「私は何をすればよいのでしょうか」などなど。

私の経験が少ないうちは、「こうすればよかったのではないですか」とすぐに申し上げてしまいました。ところが、全く反応がありません。これは的を射ていないなと感じました。

経験を重ね、今ではこんな言い方になっています。

「皆さんが一所懸命に考えて、悩んで精一杯行動した結果が今日です」

「何も足りないものも間違ったこともありません」

「本当にお疲れさまです」

「本日がベストです」

「まずはこれまでのことを詳しくお聞かせください」

このような会話の中では、特に女性は涙を流されることが多いです。

このように、これまで外来診療において、どのような声かけをしたらよいか、長い時間をかけて工夫をしてきました。実は毎日の診療において、ほぼ全員にお伝えしているのは、承認メッセージです。

一番多いのは「よく頑張っているね」という一言です。

仕事で疲れて受診されて、自分では何も考えられない状態に見える時、

あるいは職場復帰をして、思ったよりも疲労して元気が出ない時、

毎日工夫をしているつもりでも、なかなか人間関係がうまくいかない時、

すべての時において、ご本人は全力でベストを尽くした生活をして、その結果としての今日なのだ、と理解をします。それを言葉で表現すると、この表現になります。基本的には、どんな年齢で、どんな立場の社員でも、ご本人はそれなりに頑張ってこられた、努力されたその結果が今日なのだ、という理解です。

「あなたが頑張っていることはわかっていますよ。大丈夫です」、というメッセージになります。

 

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