「す、すみません。奥様の洋服に水がかかってしまいました」

「故意ではないと信じましょう。行きましょう」

後ろから近藤さん。

「どうした?」と来た。

「あっ、君はサンジー建設の副社長?」

「あっ、近藤社長」

「こちらの奥様に、失礼をしてしまいました」

「行きましょう」

と手を強く引っ張って席に戻った。

「大丈夫か?」

「あなたの睨みでスッキリしたわ」

ちょうど帰るところだったので、すぐ店を出た。大将も玄関先まで来て謝っていた。

「ねぇ、何でいつもトラブルに巻き込まれるのかなぁ」

「そうだなぁ」

「私がいつも、ぼっ~としているからかなぁ」

「アハハハハ」

耳元で近藤。

「今井、ゆりさんって自分がいい女と気が付いていないな。すごいよ」

「トイレにも一人で行かせられないな。心配で」

「おっ、のろけか。さっきのサンジーの息子、悪い子ではないが、女癖が悪い。今井でもあんな風に睨むんだ。怖かったぞ」

「ゆりの事になると自分でも怖いぐらい抑えられない」

家に着いた。

「さっきの俊さんの睨みかっこよかったです。嬉しかった。惚れ惚れした。ウフフフ」

「バレンタイン ときめき恋愛ピックアップ」の次回更新は2月15日(日)、20時の予定です。

 

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